対象:住宅設計・構造
野平 史彦
建築家
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具体的な方策として
キョロ@様
文面、拝見致しました。
一応、高・高住宅とのことですが、はっきり言って、これはイカサマですね。
高・高住宅で2階の居室が夏場、暑い、というのは、そう断言して構わないでしょう。
外断熱と言うなら、屋根まですっぽり包んでしまうべきもので、例え、屋根だけ内断熱(天井)断熱とした場合でも、ネオマの25mmでは、最低必要な厚みの半分しかありませんから、暑いのは当然です。
理論的な解説は、先に森岡さんが丁寧に答えて下さっているので、私は具体的な対処法についてお話しさせて頂きます。
まず、ここでお考えの遮熱シートは意味が無いので止めましょう。
将来的に屋根裏を部屋にしたい、とのお考えの様ですから、屋根面での断熱を考えましょう。
屋根の垂木のフトコロが150mm以上あればいいのですが、無ければ、胴縁を打って150mm以上のフトコロを確保し、吹き込みシート(主に不織布)を張って、セルロースファイバー(SF)を充填します。小屋裏屋根面の仕上げは、ベニアではなく石膏ボードを貼って下さい。
以上です。
<以上の仕様とする主な理由>
1)遮熱の効果を活かせる屋根断面になていないので、断熱に頼るしかないこと。
2)同じ厚みで考えれば、プラ系断熱材よりSFの方が断熱性能が高いこと。
3)屋根に通気層がないので、湿気を外に排出する事ができない。→保湿性の高いSFで屋根面の結露を防ぎ、SFを介して室内側で湿気のやりとりをするしかない。
4)ベニアではなく、石膏ボードを用いるのは、できるだけ透湿性のある面材でSFの吸放湿性を活かすため。
5)外壁の通気は軒天換気口に任せるしかない。
以上が、この案件で考え得る最良の方法です。
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キョロ@さん (福井県/41歳/男性)
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