対象:住宅設計・構造
野平 史彦
建築家
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おじゃる様
パワーボードの透湿抵抗値が分かれば、壁内結露の危険性の判断は簡単な計算ですぐに出るのですが、手元にパワーボードのデータがないので何とも言えません。
ALC板ですからある程度透湿性はあると思われますし、防水塗料も同じ旭化成がALC板用に透湿性に配慮したものを開発しているのだと思われます。
断熱仕様をみてもあまり断熱の効いた暖かい家ではなさそうですので、冬場、内外の温度差があまり大きくなければ、それだけ内部結露に対しては安全側に働くとも言えます。
しかし、通気層を設けた方が内部結露に対しては圧倒的に有利であることは明らかで、木造住宅の耐久性を左右します。
パワーボードで通気工法が行なわれないのは、通常のサイディングなどでは通気胴縁を通常のモジュール(関東では@455)で取り付けていけるのに対して、ALCの場合は、その割り付けを元に割り出していかなければならないという煩雑さがあること、また、サイディングよりも幅広の胴縁が必要で、水切り等もパワーボードの厚みで通気工法に対応したものがないため、通気工法が行なわれないのではないかと思います。
ですから、パワーボードでも通気工法はできる筈なのですが、大工さんがやりたがらないですし、その為に金額もUPするのだと思います。どこまで削れるか、ということが使命の建売住宅ではまずやらないでしょう。
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現在滋賀県でパワーボード(ALC)37mmの直張りで、断熱材はグラスウール55mmという建売住宅を購入予定です。住宅メーカーからは通気工法は採用していないがパワーボード自体に透湿性があるので壁内結… [続きを読む]
おじゃるさん (滋賀県/35歳/男性)
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