対象:ペットの医療・健康
声帯手術
声帯の手術は、頚部を切開して、気管を開けて切除する手術する方法と、口から器具を差し込んで切除する方法があります。しかしながら、声帯を切除する手術は、獣医側から言わせていただければ、あまりやりたくない手術の一つです。それは可哀想だからと言う理由ではなく、幾つかの理由があります。
両方の方法に共通していること。
1:単純に切ると出血が激しく、その上止めにくい。
2:電気メスで高いパワーで切ると、確かに出血は極めて少ないのですが、術後しばらくして患部に増殖変性が起こって、気道が狭窄したり(多いケースです)、閉塞したりして、最悪の場合は死亡するということもあります。それを避けるために、低いパワーで切ると、出血が起こります。
これらは、コンピューター制御された電気メス、超音波メス、レーザーなどをお持ちの病院で、慣れた先生がおやりになると、事故の可能性が極めて低くなります。
また、切り方ですが、十分切ると、後に気管に穴があいて、空気が皮膚の下に漏れて貯まることがあります。切り足りないと、だんだん元の状態と同じくらい声が出てきて、もう一度やり直すということになります。
さて、ワンちゃんの大きさでも変わってきますが、どちらの方法がそれぞれの事故の確率が高いかということになります。
大体のことでいいますと、口からの方が、切り足りなくて、再手術になる可能性が高い。 気管を開けるほうが切りすぎる可能性が高い。また10Kg以下のワンちゃんは気管を切開しても、なかなか声帯を見つけるのが難しいのは事実です。実際は、これまで何度か手術の経験が豊富で、これまでヒヤッとした経験も乗り越えてきた先生に、超音波メスやレーザー、高レベルの電気メスなどで、手術していただくのが良いでしょう。
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