歯周病ですきっ歯になったと言う事はありませんか?

こんにちは,東京都立川市ひるま矯正歯科の晝間康明です.

前歯を糸で縛ると一晩ですきっ歯が治ると言う事は,かなり簡単に歯が動く状態にあるようです.

質問者さんの47歳と言う年齢は歯周病が進行しやすい年齢です.この様に歯が動く状況を考えると歯周病により歯を支える歯槽骨が吸収しすきっ歯になったと言う事は無いでしょうか?
歯槽骨が吸収すると出っ歯になりすきっ歯になる事が良くあるのです.

歯周病になっているかどうかの判断は,
・歯を支えている歯肉が下がり始めて歯が長くなり始めている
・歯ブラシをすると歯茎から出血や排膿がある
・歯を指で押すとグラグラする
などです.

もし,歯周病になった事が原因ですきっ歯になっている症例では,今行われている様な短期的に歯を動かす方法を行なうと歯を支える歯槽骨に大きな負担を与えるため,歯周病の進行が早まる場合があり注意が必要です.


また,以前はすきっ歯が無くて綺麗な歯並びであった場合,きちんと歯周病の治療を行なってから矯正治療を行なえば部分的な矯正治療により短期間で治療可能な場合もあります.
時には歯周病の治療だけですきっ歯が治ってくる場合もあります(程度にもよりますが).

ぜひ,歯周病予防ができる矯正歯科医院に一度御相談される事を御勧めします.

また,歯周病は根治する事が出来ない生活習慣病に似た疾患です.したがって,歯周病が治って,すきっ歯が治っても治療後のメインテナンスを継続しなければ再発する事を御理解下さい.

以上,参考になれば幸いです.

http://www.hiruma.or.jp/