対象:ペットの医療・健康
突発性血小板減少性紫斑病
私は血液学の専門医ではないのですが・・・。
日本ではマルチーズが多いですが、アメリカではプードルに多いそうです。アメリカではマルチーズよりプードルのほうが飼育頭数が多いからだそうです。
この病気は治り難い病気ですか?
当院でも過去にマルチーズが2匹、レトリーバーが1匹、治療に反応してくれずに死亡しました。治癒したワンちゃんもいますが、あまりに血小板が少ない場合、輸血をしても、腸や膀胱、歯茎から出血して、あれよあれよという間に亡くなる場合もあります。
レントゲン、エコー、血液検査の他に原因究明の手段はありませんか、この治療方法は妥当ですか、他によい方法はないですか?
クームステストと言うのがありますが、診断としては、腎、肝、心、リンパ球など主要臓器に頭に異常が認められず、血小板だけが極端に低下して、皮下や目に紫斑がいる疾患は突発性血小板減少性紫斑病と言えます。先生が実施された検査は、基本的な進め方だと思います。
飲み薬プレドニン5mgはこの病気によく効くのですか、他によい薬はないですか?
ステロイド療法が第一選択です。その投与量は体重あたり2mg以上が基本です。パルス療法という場合は、体重あたり10mg以上を静脈注射することもあります。ステロイド療法のほかに、ビンクリスチンの投与、脾臓摘出手術(人ではよく行われるようです)がありますが、異論もあって、現在ステロイド療法ほど実際的ではありません。最近ヒト・ガンマグロブリンの投与が効果的であるという報告がありますが、とても高価なので、やはり第一選択はステロイド療法です。
補足
29日与えた牛乳は良くなかったのか?
影響はほとんどないと思います。
31日火葬、焼けた背骨が濃い鼠色。これは脊髄に異常があったのでしょうか?
時折、火葬の際に、骨に付いたいろんな色素や、また骨の崩れ具合などを見て、火葬場の方が病気に関してコメントされることがありますが、これらは全く根拠のないものです。火葬したときの温度などで様々な色が付いてしまうようです。
もし今回のケースが当院の患者さんであった場合、最初の血小板数の値から、まず飼い主さんには『亡くなる可能性の高い危険なケースだと言えます。出来る限りのことは致します。』と申しあげたと思います。血小板ゼロは、それほど厳しい状況であったということを、ご理解いただきたいと思います。
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