対象:人事労務・組織
法律の問題以前に
まず法律の問題以前に、そもそも人事制度の趣旨は「人的資源の活性化」です。
キャリアステップを具体的に示し、それに対応した公正な評価と処遇反映の仕組みを作ることで
社員の意欲を高め、動機付けをし、会社の生産性や業績アップにつなげる事が目的です。その評価項目に「体重」が出てくることが理解できません。
接客業だと、なぜ太っている人ではまずいのでしょうか。やせている人の方が業績貢献度が高いのでしょうか。何キロだと太っていて、何キロだとやせていると区別できるのでしょうか。
「店員は美人が良い」、「大学出の方が頭が良い」というのと同じくすべて主観に基づくもので、公正な評価とは程遠いと思います。これで社員がやる気を出して業績アップにつながるとは到底思えませんので、評価項目にすることを根本的に考え直すべきだと思います。
法律的には、何かあった場合は個別の案件によって、業務との関連性の強さ、処遇への影響度合い、取り扱いの妥当性などが総合的に判断されるので一概には言えませんが、体重などの人物評価を給与や昇進などに結びつけて扱うことは不適当と判断される可能性が高いと思われますし、当事者とのやり取りによってはセクハラ問題につながる懸念もあります。
肥満対策ならば社員の安全衛生、健康管理の一環として対処するか、ダイエット成功者を表彰するなど、自発的行動を促す形を取るのが良いのではないでしょうか。
回答専門家
- 小笠原 隆夫
- ( 東京都 / 経営コンサルタント )
- ユニティ・サポート 代表
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。
組織が持っているムードは、社風、一体感など感覚的に表現されますが、その全ては人の気持ちに関わる事で、業績を左右する経営課題といえます。この視点から貴社の制度、採用、育成など人事の課題解決を専門的に支援し、強い組織作りと業績向上に貢献します。
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この回答の相談
外食産業ですが、人事評価に体重等の基準をいれたいと思っています。これはお客様商売なので、やはり太っている人はまずいからです。まず法律的に問題があるのかどうかということと、もし法律的に問題ないとして基準を取り入れる場合の技術的な問題点などアドバイスいただけると幸いです。
田中武さん (愛知県/41歳/男性)
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