対象:インプラント・歯科口腔外科
山内 浩司
歯科医師
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インプラント手術、納得されてからお始め下さいね
お尻から骨をとることは難しそうですね、チョウ骨という骨盤の骨を自家移植骨にすることはありますので、おそらく担当医さまはkaorinさまにわかりやすくと考えられてお尻とおっしゃったのではないでしょうか。
ただし、最近はこのような移植手術の例は少なくなっていると認識しています。下顎の奥歯にインプラントを植立するケースに考えれれる手術の選択肢です。下歯槽神経を損傷しない為に植立部位に骨を増やす目的ですが、外科的範囲がたいへん大きい為お身体へのダメージが懸念されます。
他の方法としましては、下歯槽神経移動術や、口腔内から採取できる範囲の自家骨と人工骨を填入して骨を増生する方法や、小さいインプラントを複数植立する方法などがとられます。また、前歯も喪失している場合にはオールオンフォーという方法で下歯槽神経を避けてインプラントを行なう方法もございます。
私見ですが、他のインプラント専門医さんにもセカンドオピニオンを求められたれいかがでしょうか。外科的侵襲のより小さい手術の選択の可能性などを踏まえ、正確に診査・診断していただくことが重要と考えます。
インプラント治療は、残存歯の保存にとっても、噛み合わせの機能回復にとっても、歯周病の咬合維持にもとてもよい歯科治療の選択肢の1つです。しかし、必ず外科処置を伴うものです。kaorinさまにおかれましても、ご自身で納得して選択できるように説明をお受けになってくださいね。
写真は、著しく骨が吸収してしまった下顎の奥歯に4本のインプラントを植立させていただいたケースのものです。
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この回答の相談
先日、近所の歯医者でインプラント治療するにあたり、顎の骨が少ないため、お尻から骨を取って移植すればできると言われましたが、こう言った治療方法は本当に正しいのでしょうか?他に方法があるとすれば、どんな方法があるのでしょうか?お答えいただければ幸いです。
kaorinさん (神奈川県/53歳/女性)
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