対象:住宅設計・構造
防音対策で、私の知っていること。
こんにちは。シーズ・アーキスタディオの白崎です。
遮音に対しては一般に質量則がはたらきます。つまり、遮るものが重いほど有効です。
ですから、建材の中でもコンクリートはとても有効です。
音は波の特性を持っていますから、回折します。通り沿いだけ遮っても音は回りこんできますから、全部コンクリートで囲いたいくらいです。
予算の関係で木造部分が多いとしても、サイディングの外壁ではなく30ミリほどのモルタルを塗ることが有効です。
外壁の中に吸音材であるグラスウールやセルローズファイバーを入れることで、音を遮れると誤解されることがよくあります。
吸音とは、音源が跳ね返ってこない度合いであり、遮音とは音がその素材を通ってくる間にどれだけ損失されるかの度合いを言います。
上記の吸音材は、空気の伝播音、高い周波数の音には有効ですが、低い音やドスンという振動音、レールから地面に伝わる電車の駆動音にはほとんど役に立ちません。素材が軽いからです。
できるだけ建物を重くしてください。
それからガラス窓ですが、ペアガラスは防音にはほとんど効果がありません。これも誤解されがちです。有効なのは2枚のガラスを接着させる「合わせガラス」。それも合わせるガラスの厚みが違うと効果が上がります。
防音対策は一般にかなり難しく、絶対大丈夫というのがありません。
できるだけのことを、という観点から以上のアドバイスをさせていただきました。
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この回答の相談
現在、広島のチンチン電車通り沿いに新築を考えています。現在の設計は、防音壁用にコンクリートの壁をその電車通り沿いに建てる予定なのですが、効果があるか不安です。またこの場合はコストが割高なので、防音効果がありながらコストダウンできるいい案はありますか?
教えてください。
ケンブーさん (広島県/33歳/男性)
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