うつ病の先輩との接し方

2007/10/23 09:36

: (; 4.0; )

うつ病の先輩に対する接し方に苦慮されているとのこと心よりお見舞い申し上げます。

ご提示の先輩は激怒されることもあるようで、典型的なうつ病とは言えないと思います。典型的なうつ病（メランコリー親和型と言います）の方は周囲に対して激怒されるのはディスチミア親和型うつ病や躁うつ病、非定型精神病の可能性があります。

いずれにしても、精神疾患に陥ると、病気自体や服薬による影響によりこれまでのような仕事や勉強ができなくなります。注意・集中・記憶・遂行機能といったいわゆる''認知能力が低下''するため作業は遅く、些細な間違えを生じがちです。また''認知の歪み''といわれる偏った思考パターンに陥るため、トラブルも少なくないことでしょう。詳しくは拙著コラム認知療法をご一読いただけると幸いです。

つきましては、その旨を理解して支持的に対応していただけると幸いです。具体的には、''優しい声かけ、単純化した業務内容、勤務時間の短縮、問題が生じた時には柔軟に対応をする''などです。

ご自身も強迫性障害を患われていらっしゃるとのこと、ご心配が尽きないと推察いたしますが、ご配慮のほどを宜しくお願い致します。

茅野分（銀座泰明クリニック）

補足

本文の一部を以下に訂正いたします。失礼いたしました。

ご提示の先輩は激怒されることもあるようで、典型的なうつ病とは言えないと思います。''典型的なうつ病（メランコリー親和型と言います）の方が周囲に対して激怒されることようなことは少なく、''そのような言動をされるのはディスチミア親和型うつ病や躁うつ病、非定型精神病の方の可能性があります。