木造住宅と構造計算

木造３階建てには、構造計算書の提出は義務付けられています。
木造２階建てには、構造計算書が無くとも審査機関は通ります。
当方は意匠設計事務所からは、木造２階建ての構造設計は、
度々頼まれますが、工務店からは一度たりとも依頼はありません。

お客様と契約した工務店が、自ら構造の検討をして、
プランを再提案をした行為は賞賛に値します。
自らの間違いを認めて、正しい方向に行こうとする工務店に、
お客様は感謝し、真摯に再提案の主旨に耳を傾けて下さい。
それが、他者のプランに酷似していても、設計の中身の濃さは別格です。
構造の計算に導かれてのプランを軽くみては、お客様が大いに後悔する事になります。

理由を述べます。「東京湾北部地震」Ｍ７．３が切迫しています。
その地震に耐えられる建物にする事が、全てに優先します。
震度７は、江戸川区、江東区、大田区。
震度６強は、墨田区、葛飾区、荒川区、足立区。
震度６強と６弱が混在する所は、品川区、港区、千代田区、文京区、北区。
お客様が所有している土地が上記以外であれば、木造住宅で新築してもＯＫです。
但し、構造計算書付きが条件です。

今後の問題です。
工務店が構造計算書を提出した事が、お客様の意にそまないのならば、
契約を破棄して下さい。費用は話し合いで、支払いをして下さい。
プラン優先ではなく、耐震性能の重要性を教えてくれて、有難うの意味です。

契約を破棄しましたら、再度、他社に構造計算書付きを条件にプランを提出させて下さい。
それにより、契約を破棄した工務店と同じ条件の横並びで、比較し検討ができます。
そして、支払った費用を無駄にしない事が大事です。
此の比較・検討のデータとして活用をして下さい。

２０１５．４．７　　中舎重之　　Ｆａｘ：０４６－２６３－９３２４