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対象:住宅設計・構造

島崎 義治

島崎 義治
建築家

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擁壁工事の難しさ

2015/01/12 13:10
(
5.0
)

少し確認させてください。

まず、羊様の土地をB、左側の隣地をA、右側の隣地をCとすると、(A,B,Cの順に土地が並びます)
Aの土地の高さは道路から+2m、Bは+1m、Cは+1mと考えてよいのでしょうか。
A-Bのブロック塀は下半分はAの土の中に埋設されていると考えてよいですね。水抜き穴などありましたでしょうか。

という状況で、竿部を駐車場のために1m切り下げるという条件で考えてみます。

大きな問題は、
1)A-B間のブロック塀の基礎の形状がどのようになっているか、
2)その控壁がどのようになっているか、
と考えます。

この問題を解決するためには図面や(申請されているならば)申請書が必要であり、これらがないとすると、すべてやり替えるしか方法はないように思います。解体費及び新設費が必要となり、その額はかなり大きくなると思います。

図面や申請書がある場合は、ブロック塀の基礎がどのようになっているかによってやり方は変わります。基礎の状況によって、上の場合のようにすべてやり替えることになるかもしれませんが、場合によっては既存の塀を活用し、現在のブロック塀のこちら側に新たに切り下げ用の塀を新設することができるのではないかと思います。

その費用負担ですが、両者で協議なさるか、不動産業者に問い合わせをされたらいかがでしょうか。
ただ、老朽化によって建替えが必要でるという方向へ持っていければいいのですが、Bの土地の高さを変えるために必要でるとお考えになった方がよいと思います。

B-C間の擁壁ですが、Bの土地を1m下げるためにはCの土地の一部を借りて工事を行う必要があり、そのためにも良好な関係を築かないといけないと思います。

また、1m程度の切土や盛土は一般には開発申請が必要になるも多いと思いますのでご注意ください。

ご参考になれば幸いです。わからないことがあればどうぞご質問ください。お待ちしております。

島崎義治/日本建築家協会会員
http://architect-studio.com
2012,13グッドデザイン賞を受賞しました

擁壁
開発
建築家
基礎

評価・お礼

悩める羊 さん

2015/01/12 15:45

島崎様
早速のご回答、誠に有難うございます。
前の道路がA,B,Cの方向に下がってきているので、竿の接道部(2.7mの左の地点)では、想定頂いた通り、A+2m,B+1m,C+1mとなります。切下前のAとの境界壁が、高さ1mが擁壁、1m弱が壁という状況でしたので、また可成り以前の壁との事で、建築許可の申請書、図面等は、無いと言われています。実際、接道部から奥に1m程度売り主が切り下げているのですが、既に道路より高さ50cm程度上に基礎部分が露出している(中空状態で見えている)様な状況です。また竿の部分には控え壁もB側には出ていない、一方、母屋部分の旗にはB側に控え壁が2カ所出ているという不思議な状況です。ご助言頂きました通り、少なくとも切下部分は、高さも3mになってしまう事と、入り口の幅を確保する為、やはり作り替えないといけない、この場合、相当(仲介業者曰く、200〜300万円近くはかかるのでは?と言われております。)な予算を覚悟して購入を決断しなしなければならないとい事かと理解しました。(既存の壁を生かして、左側に補助壁、右は高さ1mの擁壁をB敷地内に作るとすると2.7mの開口部が更に狭くなってしまうので、余りやりたく無いものです。)一方、(切下を行なわない)旗の部分の1mの擁壁、80cmの壁(B側から見るとCBを9段積み上げた古い壁。地震等で倒れてこないものか不安がつきまといます。)も結局、新たな建物を造るB側の費用、負担で作り直さないとダメなのでしょうか?Aの方が1m高いのでその土留めの為に、こちらが多額の費用負担をするのは、非常に抵抗があります。そもそもAB間の擁壁/壁が、境界が壁の中心で、共有となってしまっている事が、そもそもの厄介となっている根本原因なのかとも思い、この辺の整理、対処方法を売り主(業者)に明確にする事を要求している様な状況です。 ご丁寧な回答、深謝申し上げます。

島崎 義治

島崎 義治

2015/01/13 09:04

評価ならびにコメントありがとうございます。

1.控壁がBの竿部には出ていない点はよかったと言えます。共有物となるため、竿部はA側、旗部はB側というような考え方をされたのだと思います。

2.売主が切り下げている部分の擁壁基礎が空中に浮いているということですが、少なくとも、この補強は売主サイドで行ってもらう必要があると思います。

3.その基礎形状は逆T型、L型、Lの左右反転型のいづれでしょうか。
Lの左右反転型であるならば、擁壁の改修長さは6m程度で十分でスロープを上った+1mの部分に駐車場をつくることができ、大きな負担額にはならない可能性もあります。

4.費用の負担額を減らしたいのであれば、擁壁改修の動機が老朽化や耐震化によるものとの同意を得ることが必要で、そのためには行政に判断してもらうことも有効かもしれません。

売主の回答が得られるまでもう少し頑張ってください。
島崎義治

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この回答の相談

旗竿形状の土地での隣地との擁壁工事

住宅・不動産 住宅設計・構造 2015/01/12 12:06

旗竿型の土地(竿の部分が約20m、旗の縦が約7mx15m)の購入を検討しています。竿部分で道路より間口2.7mで2台縦列の駐車スペースを作るのですが、道路面に高さに合わせる為に旗の部分より駐… [続きを読む]

悩める羊さん (東京都/52歳/男性)

このQ&Aの回答

基本として、、、、、、、 佐山慎英(建築家) 2015/01/12 12:46
私道でのCB造擁壁 中舎 重之(建築家) 2015/01/13 18:24

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