対象:住宅設計・構造
島崎 義治
建築家
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もう少し情報を。
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必要な情報が少々足りないと思われます。
現在提示されている情報で確かなものは値段の順番と60-65坪という面積だけだと感じます。それからだけで判断いたしますと、7と1が高く、8の両サイドの6と11が最も安いです。内面側の方が環境的には比較的良くて、南側の方に環境的に何か問題があるのではないかと憶測してしまいます。値段の多寡は単なる広さの違いによるものなのでしょうか?
この団地の、用途地域、建蔽率や容積率、また、道路から敷地に入る入口がどこに設定できるのかといった情報などのご提示が必要です。道路は私道と思われますが、負担金などはないものでしょうか。上下水道やガス、電力、電話などの引込は問題ないでしょうか。
通り抜けできる駐車場ですが、このことから私は東面と西面と両方に道路が接しているのではないかと推測しています。間違いはないでしょうか。道路が2本も面しているとすると効率はいいでしょうし、バックヤードや土間収納と連携できればいいように思います。また、東西は隣家が直接接しないのでプライバシー等の問題は少ないと思います。ただ、2本も接しているとどちらの道路をメインとお考えになられるか判断が難しいところです。可能性がたくさんあっていいとも言えますが、、、。
しかしながら、日本では郊外のこのような田んぼの中を部分的に切り売りして開発した宅地をよく見かけますが、建築家としても学生を教育する立場からもあまり推奨することはできない場合が多いです。
田んぼの農薬などの影響は気にされないのでしょうか。もうすぐ水が張られると思いますが、夜はカエルの歌で寝れないくらいではないでしょうか。また、秋になると今度は虫の声が奏でられます。ただ、それらは夏と冬の一時だけかもしれませんので問題は少ないかもしれません。都会ではなく、このような農村がよいということであれば問題はないと思われますが、私は大変気になります。昔の農村の民家は土地が大きく、周囲との距離も大きくて、その分そうしたリスクを回避していたものと言えるかもしれません。
南側は市街化調整地区ということですから(将来はどうなるかはわかりませんが、、、)建物が建つ可能性は少なく日射しはさんさんと降り注ぐかもしれませんが、強風などによる影響は少ないか確認はされましたでしょうか。風だけの問題ではなく、土埃などでも大変なことになります。また、田んぼを埋め立ててまちを作られているようですから、もともとあった水路などを無理やり埋めてしまっていないかなども確認する必要があります。
日本の多くの街並みはこのように田んぼの中にぽつんと住宅地ができ、それがどんどん広がって市街地が形成され、2-30年たって成熟した街並みになっているのだと思います。だから、遠い将来においては問題にはならないとは思いますが、それまでの間は気になる点が多いのではないでしょうか。
設計の情報などの場合、文章だけから判断することは大変難しいです。申し訳けありません。間違いがあったらお許しいただきたくお願いいたします。情報が少なくメリットデメリットも十分に分析できておりませんが、申し上げた点についてはしっかりとした建築家としての理念に基づいているものと思います。意に沿わぬお答えかもしれませんが、(ただ、あまり低い評価は)ご容赦ください。
ぜひとも参考になさってください。
わからないことがありましたら、どうぞご遠慮なくご質問ください。
島崎義治
(株)島崎義治建築設計事務所/人間環境大学教授
2012年、13年グッドデザイン賞を受賞しました
http://architect-studio.com Email:info@architect-studio.com
評価・お礼
じばにゃん さん
2014/06/13 08:52
大変親切かつ、的確なアドバイスをいただきましてありがとうございます。
また、情報不足であること心からお詫びいたします。
アドバイスを基に、後悔ないように検討してみます。
ありがとうございました。
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