- 岡野あつこ
- 株式会社カラットクラブ 代表取締役
- 東京都
- 離婚アドバイザー
対象:離婚問題
- 岡野あつこ
- (離婚アドバイザー)
浪費癖のある夫からの離婚届 N・Nさん(二十八歳・子ども一人)
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私が結婚したのは二十五歳のとき。夫(三十二歳)は、勤めていた会社の上司でした。
結婚後すぐに妊娠し、子どもは今年で三歳になります。
夫は仕事熱心で、とてもやさしいのですが、ただひとつ欠点があります。
それは「浪費」。私はこの欠点のせいで、ずっと苦労が絶えませんでした。
結婚を間近に控えたある日、私たちはお互いの預金通帳を見せて、将来の計画について話し合いました。
夫の通帳は残高ゼロ。それどころか毎月の支払い(クレジットカード)が十万円以上あったのです。
夫は「仕事でどうしても必要なものがあったから仕方なかった。これからはきちんとする」と言い、私はその言葉を信じました。
実際に結婚してみると、浪費の酷さがはっきりわかってきました。
それほど好きでもないのに熱帯魚の装置一式を買い込んできたり、高価な楽器を買ったりするのです。
当然家計は「火の車」状態になりました。
夫は自分の給料で足りない分を借金していたらしく、ときどき実家からも援助を受けていたようです。
それでも、一応独立して所帯を持ったのですから、いつまでも親がかりはできません。
結局、複数のサラ金にも手を出した夫の負債は一千万円以上になりました。
自宅には督促状が毎日のように届く始末。私は複数のアルバイトをかけ持ちして、必死で家計を支えました。
そして、夫は「これ以上迷惑はかけられない」と、私に署名入りの離婚届を差し出したのです。
私も夫の浪費癖には呆れていたので、ひとまず離婚届は受け取りました。
今は真剣に離婚を考えていますが、まだ心のどこかに「もしかしたら立ち直ってくれるかもしれない」という気持ちがあり、なかなか離婚届の提出に踏み切れません。
この問題さえなければ、いい人だと思うのですが・・・・・・。
【岡野あつこのコメント】
「浪費は病気。根本から治す覚悟が必要です」
ご主人の浪費癖は、かなり重症ですね。正直私も別れた方がいいとさえ思ってしまいます。
離婚届を差し出したご主人は、おそらく自分がしたことを後悔してるはずです。
でも、そこで簡単に許してしまったら、おそらく再び同じことを繰り返すはず。
なぜ断言するかと言うと、このケースはDV(ドメスティック・バイオレンス。家庭内暴力)を止められない人と状況が似ているのです。暴力は悪いという自覚はあっても、どうしても手を上げてしまう。長年の習慣になっているから、簡単には治らないわけです。
あなたがどんなに「今度やったら離婚よ!」と言っても、それだけでは効果がありません。
浪費をさせないためには、相手の性格や毎日の行動パターンをしっかり把握した上で、根本から治す覚悟が必要です。
夫婦問題でお悩みの方へ 創業1991年 相談件数25,000件 岡野あつこの離婚相談救急隊
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