1人5,000円以下の飲食費の税務調査対策(交際費課税) - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

三瀬 宏太
法律事務所ホームワン 税理士
東京都
税理士
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1人5,000円以下の飲食費の税務調査対策(交際費課税)

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税務調査対策

5,000円以下の飲食費を交際費から除く制度が導入されてから早7年が経ちます。私も業務をしていて、法人のお客様には必ず飲食関係の領収書には、誰とどんな目的で行ったか等を記載してもらう様にしつこくお話していますが、書き忘れたまま領収書を送ってきてしまう方も中にはいらっしゃいます。この場合は、交際費として処理し、全額経費にはならない事になってしまいます。

さて、平成18年度分以降の税務調査で5,000円以下の飲食費について否認されるケースが多く発見されているようです。この調査による否認で多いのは、接待等の参加人数を水増しすることにより、1人あたりの飲食費を5,000円以下としているケースだそうです。会社としてこの様な行為を行っている場合には、当然ながら仮装・隠ぺい行為(粉飾決算)に該当し、重加算税が課される可能性が高いです。税務調査において、重加算税はなるべく避けなければならないものになりますので、注意が必要です。

また、会社としてこの様に故意に行っている場合は、自業自得と言えるでしょうが、社員の独断により人数を水増ししていた等のケースはどうなるのでしょうか。たとえば、会社の社内規定により、1人5,000円以下の領収書であれば、会社の経費として負担するなどがある場合に、厳密に計算すれば、1人5,000円を超えてしまうのですが、架空の人数水増しにより、1人5,000円以下として、経理に持って行った場合です。経理は、総支払額を申告人数で割って5,000円以下である事を確認してしまえば、スルーしてしまうかと思います。結論はいうと、この様なケースで会社としての不正の意図が全くないケースであったとしても、仮装・隠ぺいを行ったとして、重加算税の対象になるのです。恐ろしいですね。

それにしても、なぜ税務当局は、この様な仮装・隠ぺいを見抜けるのでしょうか。税務調査では、以下の点に着目してチェックされることが多いようです。

①一の飲食代が分割されていないか

②参加人数が正しいか

③接待等の相手先に偽りはないか 等

飲食を行った店の平均的な飲食代金や相手先との関係性などから上記の項目にポイントをおいて調査し、容易に発見される様です。しかし、会社自らが行った場合には、分かりますが、従業員が勝手に行った不正を会社の責任にされるというのは少し酷ですね。では、この様な従業員の不正を防ぐ為にはどういう対策があるでしょうか。経費精算をする時に、社内・外の参加者の氏名の記載欄を設けさせ、HP上からお店の平均予算等を打ち出して合わせて提出させるなどの社内ルール作りをしっかりすることが大事でしょう。

 

《参考》

5,000円以下の飲食費として交際費から除く為の適用要件(措規21の18の4)

領収書に以下の項目の全てを記載すること

①飲食のあった年月日

②飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係

③飲食等に参加した者の数

④その費用の金額並びにその飲食店、料理店等の名称及びその所在地

 

税理士 三瀬 宏太

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