資産運用のリターン(収益率)は、コストを考えて設定ください。 - お金と資産の運用全般 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月26日更新

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資産運用のリターン(収益率)は、コストを考えて設定ください。

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資産運用のご相談に与る際、お客様に期待するリターン(収益率)をお伺いしています。
最初にお答え頂く数値は、4%~5%程度のお答えが多く、次に3%、強気の方は7&程度をお考えに為っていらっしゃいます。皆様のイメージはどの程度でしょうか。

次に、リスク許容度をお伺いすると、多くの方は1000万円の投資で単年度100万円なら我慢できるのではとのお答えがあります。

このような場合、多くの場合リターンとリスクはバランスが取れていません。
例えば、5%のリターンを得たい場合の資産配分(アセットアロケーション)を、下記の様な条件で試算ますと、リターンは5.0%ではリスクは9.2%です。
使用ソフトFP PoPS 当初金額 1,000万円 積み立ては0円、運用期間10年、運用利回り5.0%。このケースで10年後の目標金額は1,647万円に為ります。

リスクリターンから試算しますと、単年度の運用成績の68%は-4.2%~14.2%に入る事に為りますが、また、最悪の2リスクになれば、-13.4%に為りますので、134万円の損失が出る場合もあります。ただ、ここにマジックがあります。

これらの試算は、短期金融資産、国内株式、国内債券、海外債券、海外株式の夫々に相当する指数、例えば日本株式であればTOPIXを用いています。
運用のためには、コストが掛ります。もし、国内外の株と債券に投資信託だけで運用を行うとすれば
コストは販売手数料+信託報酬+信託財産留保額が掛り、そして決算時に利益が出ている場合には、原状10%又は20%の税金が掛ります。

これらを考慮した場合、アクティブ投信で運用すれば、1例として下記の試算では
(3.15%+2.0%×10年+0.3%)÷10年≒2.345%
プラス利益が出た際の税金です。もし、それらを考慮して2.5%のコストが掛るとすると
運用利回りを7.5%に設定しなければ為りません。その場合のリスクは14.1%に上がります。この例では、単年度の運用の68%(通常起こる幅とされています)で-6.6%~21.6%の間ん入るもので、最悪ケースの2リスクでは、-20.7%の損失もあり得ることに為り、207万円の損失がる可能性があります。
このように、コストが高い運用は、よりリスクの高い資産配分を必要とします。

また、以上は単年度の運用成果ですが、2年連続で下落する例もありますので、この場合には通常発生すると予想されている68%の範囲でも、前述コストなしの例でも、2年目には
約83万円の損失に為ることもあり、3年連続すると約12%の損失に為ります。

このような観点から、お客様にはコストの安い運用、例えばノーロードで信託報酬の安いインデックス・ファンドでの運用をお勧めしています。

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http://www.officemyfp.com/seminerannai.htm

文責
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R)
宅地建物取引主任者
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー 
吉 野 充 巨
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
http://profile.ne.jp/w/c-64005/
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/12298/
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html

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