4月1日より4回シリーズで放映される番組。
東日本大震災の発生メカニズムを、詳細に検証していました。太平洋プレートが北米プレートに沈み込んで行く際に、「アスペリティー」と云う摩擦の大きい部分が1300個あり、その部分が歪みを蓄え、その歪みが限界に達してずれる時に地震は発生すると考えられています。ただ、今までの研究では、1300以上あるアスペリティーが同時に動くことは考えられず、マグニチュード9以上の巨大地震が発生することは無いとされていました。
しかし、今回の地震でこの定説は見事に覆されました。今まで確認されていなかった、従来のアスペリティーよりもはるかに大きなアスペリティーの存在が明らかになったのです。その巨大アスペリティーが動く際に、廻りにある小さなアスペリティーを巻き込みながら動き、マグニチュード9の地震に成長した事が明らかになりました。
巨大アスペリティーは大きな歪みを蓄える事が出来ます。小さなアスペリティーは5年周期とかで地震を繰り返し、「地震の巣」と云う言葉で表現されますが、東日本大震災で動いたアスペリティーは長い間動きません。その「地震の空白地帯」が動いたのです。
そう云った目で震源地を見ていると、震源地の空白地帯と呼べる箇所が何箇所も見えてきます。
また、巨大地震が発生したことによって圧縮されていた日本列島が、一挙に圧縮力から開放され現在は引っ張りの力が働いている状態です。それにより活断層がより活発に動く事が懸念されています。
新築される際はくれぐれも地震対策を怠らない様にしてください。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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