●心構え
ローコスト住宅を成功させるには、工務店さんとの協調が欠かせません。お金はないけど、夢だけは一杯あることを熱く工務店さんに語らなければなりません。工務店さんも商売ですから損してまで助けてはくれませんが、儲けはそこそこに「施主さんの情熱に絆されました。引き受けましょう」といってくれる様にもって行かなければなりません。
●悪い例
何も考えず、「幾らで出来ますか?」だけを聞く建築主は、損をします。良く考えてください。車を買うのではありません。既製服を買うのでもありません。まだカタチの無いものの値段を聞かれても、内容が判らないのにまともな返事ができるでしょうか。良心的な工務店は、判らないと答えるでしょうし、カモろうと思えば耳に心地よい坪単価を並べて、それに合う安普請を造る事になります。
●一緒に建築に参加する気持ちで
引いた目で、安い建物だから手抜きされないかと、疑心暗鬼になっていると、工事する人にもその感情が伝わってしまいます。初めから疑いの目で見られて気持ちよく仕事が出来る訳がありません。建築は手造りで仕上げていくものです。人の感情が出来栄えに大きく左右します。宗教の宣伝ではありませんが「暗いと不平を言うよりも、すすんで明かりを付ける」努力が必要なのです。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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