インフレとデフレを物価で実感しましょう - お金と資産の運用全般 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月24日更新

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インフレとデフレを物価で実感しましょう

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昨年日本国債の格下げがあり、その後は、国債の暴落が囁かれています。

もし、根拠となる財政改善が困難と云うことが、真実であれば、国債の国内での消化はは何れ行き詰まり、海外の投資家に購入してもらうため、利子を高く払うようになり、日本国債の価格は下がります。この利率の上昇により⇒銀行等の貸付金利が上昇⇒原材料価格・人件費等の上昇⇒部下の上昇というスパイラルになります。

では、インフレ率の数値によって物価はどのくらい上がるのでしょうか。それを計算しますと、
インフレ率が1%であれば、物価が2倍になるのは70年後です。人の一生とほぼ同じです。
では、2%では?
36年後です。だいぶ短くなりましたが、また対応が付きそうです。この2%という数値は、EUがインフレを計画する判断の基準となっている値です。これを超えると政策金利の変更が議論されるレベルです。

では3%ではどうでしょう<
この場合は24年後ですから、丁度今年生まれた方が成人に成るころに2倍になっています。
実はリーマンショック前の米国のインフレ率は3~4%が通常の値でした。
4%では、19年後、5%では15年後、6%では、12年後、7%では11年後で倍になります。
7%というと現在の日本では、ありえないようなインフレ率ですが、その日本も30年前には、報道で見かけるありふれたインフレ率でした。
代用で日銀資料無担保コールレートのグラフを掲載します。

一方現在の環境はデフレです。では、デフレ率が1%であれば、物価は何年で半額になるのでしょうか。69年後に半額になります。
2%であれば、35年後です。感覚的には物価が下がるのはなかなか実感できませんが、計算すればこのようになります。
年金受給者の様に、固定的な収入が有る方にはデフレは歓迎すべき事態です。だ、給与が収入の主体の方には、デフレ時は給与が伸びないか減少しますから、アンハッピーな時代です。

何時、インフレに転換するのかは解りません。また、ハイパーインフレが発生するかは不確実です。ただ、日本の過去の高インフレ率は1944年26.6%と1945年、568.1%でした。
(数値はカーメン・M・ラインハート&ケネス・S・ロゴス著 国家は破綻する表8-2より引用) 現在から66年前です。第二次世界大戦の戦費調達と、戦争による生産設備の破壊の影響で発生しています。

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文責
ファイナンシャル・プランナー
&投資アドバイザー 吉 野 充 巨

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