事業承継の必要性 - 事業再生と承継・M&A全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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事業承継の必要性

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相続

日本には個人事業を合わせると400万を超える企業が存在しています。そして,実にその99%以上は,創業者一族が経営の主導権を握るオーナー企業です。こうしたオーナー企業の経営者の多くが高齢化し,今日,「事業承継」という問題に直面しています。

 我が国全体の平均年齢が高齢化している状況において,中小企業の経営者もその例外ではなく,その平均年齢は60歳に手が届きつつあります。  

そして,中小企業の経営者の引退予想年齢は平均67歳であるといわれています。中小企業の経営者は,今まさに,10年程度で、自らの引退に備え,事業承継の準備に取り組むべきであることを認識しておられることと思います。

しかしながら,事業承継の準備といっても,多くの場合,後継者の決定のみにとどまり,具体的な対策をするまでには至っていないのが現状です。このような背景には,事業承継という問題が将来の問題であるため,現経営者が対策を後回しにしてしまいがちであることや事業承継という問題が現経営者に万一の事態が発生した場合や引退を前提とした議論をせざるを得ないため,周囲からその対策を促しにくいこと等があげられます。

また,そもそも中小企業の経営者が事業承継の問題について,あまりよく理解されていないことが一番の原因であるといえます。これまで事業承継の対策は,主に相続税対策として行われてきましたが,現在の事業承継の対策は企業の活力を維持したまま,後継者に事業を承継させる一大プロジェクトとして据えられています。

中小企業における事業承継は,大企業における経営者の交代とは異なり,検討しなければならないことが多岐にわたります。本書を活用して,事業承継についての理解を深めていただき,税理士や弁護士といった専門家の力を借り,健康なうちに計画的に事業承継の具体的な対策を進めておく必要があります。

他方,これまで中小企業の事業承継対策といえば,税理士が関与しての相続税対策が中心となりがちでした。

しかし,会社法(平成18年5月1日施行)や「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」(本コラムでは中小企業承継円滑化法と略称します。平成20年10月1日施行)等の施行等にみられるように中小企業の事業承継を取り巻く法的問題は多分に複雑化してきています。円滑な事業承継のためには,相続税対策はもちろんのこと,さまざまな法的スキームを駆使して経営権を円滑に承継させることが不可欠です。

また,新しい法制度にも対応する必要があります。具体的には,自社株を後継者へ集中的に相続させるために民法上の特例を設けた中小企業承継円滑化法や,中小企業等の資金繰り問題に関する「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」(中小企業金融円滑化法,平成21年12月4日施行),自社株にかかる相続税や贈与税の納税猶予を認める平成21年改正の「事業承継税制」および100%グループ会社間の取引や組織再編成を改正した平成22年税制改正,「労働契約法」(平成20年3月1日施行),事業再生ADR手続を新設した「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」(産業再生法,平成21年6月22日施行)といった最新の制度改正も盛り込みました。

  

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