事業承継と会社法(株主総会) - 事業再生と承継・M&A全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
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閲覧数順 2016年12月02日更新

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事業承継と会社法(株主総会)

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4 株主総会 

(1)株主総会の権限

 株主総会とは,株主の総意により会社の意思を決定する機関です。取締役会非設置会社では,株主総会は,会社法に規定する事項及び株式会社の組織,運営,管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる(会社法295条1項)万能の機関です。しかし,取締役会設置会社では,会社の合理的経営を確保し所有と経営の制度的分離を進めて,株主総会は会社法に規定する事項及び定款で定めた事項に限り,決議をすることができる機関になります(会社法295条2項)。

(定款案)取締役会設置会社の場合

(株主総会の権限)

第○条 株主総会は,会社法に規定する事項及び定款で定めた事項に限り,決議をすることができる。

 

(定款案)取締役会非設置会社の場合

(株主総会の権限)

第○条 株主総会は,会社法に規定する事項及び株式会社の組織,運営,管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる。

 なお,会社法の規定によって株主総会の決議を必要とする事項について,取締役,執行役,取締役会その他の株主総会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは,効力を有しません(会社法295条3項)。

(2)株主総会の決議方法・決議要件

 株主総会の決議は多数決で行われます。個々の株主における議決権の数は,1株について1個の議決権ですが(会社法308条1項),株式会社は,自己株式については,議決権を有しません(会社法308条2項)。

 株主は,株主総会に自ら出席してその議決権を行使することが原則ですが,次のような特例が認められています。

ア 代理行使

 株主は,代理人によってその議決権を行使することができます(会社法301条1項前段)。株主または代理人は,代理権を証明する書面(委任状)を提出しなければなりません(会社法301条1項後段)が,それは株主総会毎に行わなければなりません(会社法301条2項)。この委任状は,株主総会の日から3か月間本店に備え置かなければなりません(会社法310条6項)。

イ 書面投票

 株主総会の招集者は,株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができる旨を定めることができます(会社法298条1項3号)。

議決権を有する株式数が1000人以上の会社は,この書面投票を認めなければなりません(会社法298条2項)。

株主総会の招集者は,招集の通知に際して,法務省令の定めるところにより(会社法施行規則65条,66条,73~94条等),株主に対し,株主総会参考書類及び議決権行使書面を交付しなければなりません(会社法301条)。

株主は,議決権行使書面に必要事項を記載し,法務省令(会社法施行規則69条)で定める時までに当該書面を株式会社に提出することによって議決権を行使することができます(会社法311条1項)。その議決権数は,出席株主の議決権数に算入されます(会社法311条2項)。

なお,提出された議決権行使書面は,委任状と同じく,株主総会の日から3か月間本店に備え置かなければなりません(会社法311条3項)。

ウ 電子投票

 株主総会の招集者は,株主総会に出席しない株主が電磁的方法によって議決権を行使できる旨を定めることができます(会社法298条1項4号)。

 この電子投票を利用するかどうかは,株主総会の招集者の選択に委ねられており,議決権を有する株式数が1000人以上の会社であっても,義務付けられていません。

株主総会の招集者は,招集の通知に際して,法務省令の定めるところにより(会社法施行規則65条,73~94条等),株主に対し,株主総会参考書類を交付しなければなりません(会社法302条)。

株主は,会社の承諾を得て,法務省令(会社法施行規則70条)で定める時までに議決権行使書面に記載すべき事項を電磁的方法により会社に提供することによって議決権を行使することができます(会社法312条1項)。その議決権数は,出席株主の議決権数に算入されます(会社法312条3項)。

なお,提供された電磁的記録は,委任状と同じく,株主総会の日から3か月間本店に備え置かなければなりません(会社法312条4項)。

 

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