事業承継と株式併合 - 事業再生と承継・M&A全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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対象:事業再生と承継・M&A

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
萩原 貞幸
(経営コンサルタント/起業家)

閲覧数順 2017年01月19日更新

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第1 株式併合

 株式併合とは,数個の株式を合わせてそれよりも少数の株式とする会社の行為をいいます。例えば,10個の株式を1株とするような行為です。株式併合は,端数が生じる株主に不利に働くという理由から平成13年改正前は,法律が特に必要性を認めた場合にしか行うことができないものとされていましたが,同改正で限定がはずされました。会社法の下では,法定の手続を踏めば,どのような場合でも行うことが可能です。株式併合により,資本金の額に影響はありませんが,発行済株式総数は減少します。もっとも,株式併合を行ったのみでは,発行可能株式総数に変動は生じません(江頭憲治郎『株式会社法第3版』269頁)。

 

1 事業承継との関係

 株式併合の効果は,各株主の有する株式(種類株式発行会社にあっては,ある種類の株式)の数が減少することです。そして,端数が生じた場合には,その端数の合計数に相当する数の株式を売却し,そこで得た代金を株主にその端数に応じて交付することとなっています(会社法235条)。したがって,その有する株式が端数になる株主は,株主ではなくなりますから,会社から少数株主を締め出す手段となります。また,少数株主の締め出しにより,各株主の持ち株比率に変動が生じることとなります。

 

2 導入方法

 会社は,株式の併合をしようとするときは,その都度,株主総会の特別決議によって(会社法309条2項4号),次に掲げる事項を定めなければなりません(会社法180条2項)。

(ⅰ)併合の割合

(ⅱ)株式の併合がその効力を生ずる日

(ⅲ)株式会社が種類株式発行会社である場合には,併合する株式の種類

取締役は,この株主総会において,株式の併合をすることを必要とする理由を説明しなければなりません(会社法180条3項)。

会社は,株式併合の効力が生ずる日の2週間前までに,株主およびその登録株式質権者に対し,これらに事項を通知または公告する必要があります(会社法181条)。

なお,種類株式発行会社において,定款変更によりある種類株式の株主に損害を及ぼすおそれがある場合には,その種類株主総会の特別決議が必要になります(会社法322条1項2号,会社法324条2項4号)。もっとも,定款でこの種類株主総会の決議を排除することが可能です(会社法322条2項3項)

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