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「更正の申出」について.1~得する納税者と損する納税者の境界線

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皆さん、こんにちは。


昨年12月9日にアップしたコラムでもお伝えしました通り、国税の更正の請求ができる期間が、1年から5年に延長されました。


それにより以前あった「更正の請求」、「更正の嘆願」という期間による手続きの区別がなくなり、いずれも「更正の請求」という手続きに統一されます。(但し、平成23年12月2日以降に法定申告期限が来る国税についてのみ)


従来の「更正の嘆願」には、以下のような特徴がありました。

(1) 原則としては、法定申告期限から1年超~5年以内の国税が対象

(2) あくまでも税務署長に対し、減額更正を「お願いする」文書

(3) 税務署長は、職権により納税者に対して納めた税額を返すか否かを決定する

(4) 納税者側は、税務署長が決めた結論について、不服申立が事実上できない


そして、今回の「更正の請求」の期間が延長されたことに伴い、運用上、過年度分についても税務署側からの「増額更正」と納税者側からの「減額更正」のバランスを取る(公平に扱う)ため、「更正の申出」という制度が設けられました。

参考までに、「更正の申出書」の画像をアップしておきますのでご覧下さい。


この制度には、以下のような特徴があります。

(1) 平成23年12月2日より前に法定申告期限が来る国税で、「更正の請求」可能期間が過ぎたもののうち、「増額更正」が可能な期間内の国税が対象(税目によって期間が変わりますが、例えば相続税は法定申告期限から3年以内、贈与税は同じく6年以内です)

(2) 税務署長に対し、減額更正を「申し出る」文書

(3) 税務署長は必ずその内容について調査を行わなくてはならず、税金を納め過ぎている事実があれば、減額更正を行わなければならない

(4) 納税者側は税金を納め過ぎている事実を証明する「事実を証する書類」を「更正の申出書」と一緒に提出しなければならない

(5) 納税者側は税務署長が調査後に下した結論について、不服申立ができない


相続税の場合では、本手続きができた当初の段階では平成20年2月1日以降に亡くなられた方の相続税が対象となっています。

平成23年2月1日以前に相続が発生した方の「更正の申出」可能期間は、時の経過によりどんどん短くなってきますが、まだ「更正の嘆願」という手続き自体がなくなった訳ではありませんので、相続発生から5年10ヶ月以内の方であれば、従来のように税務署長の職権による減額更正が認められる余地も残されています。


しかし、納税者の立場から言えば、もし相続税や贈与税等の国税に払い過ぎの税金がある可能性があるならば、絶対的に「更正の申出」を利用した方が有利ということは間違いありません。

この機会に、「更正の申出」期間内の方は、セカンド・オピニオンとして税金の払い過ぎがないかどうか専門家のチェックを受けてみてはいかがでしょうか。

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