- 江藤 繁
- 有限会社エストア 代表取締役社長
- エクステリアコーディネーター
対象:エクステリア・外構
- 久保田 優一
- (ガーデンデザイナー)
前回までのお話は抽象的な事柄が多かったかと思いますが
今回は少しずつ具体的なお話に移って行きたいと思います。
まず、震災発生した後に住宅の空間を確保出来るかを検討する必要があります。
空間の確保とは、
例えば、ライフラインの水道が止まった時、比較的早い時期から給水車が走ります。
この給水車に水を受け取りに出掛けるとした時に、
何時も通りに玄関から出て外の道路に出ることが出来るのかと言う事です。
場合によっては大きな地震の揺れによって玄関ドアが開かない場合には、
別の窓やドアから出て行く様になります。
この場所から道路に出るまでの間に障害となりそうな場所を点検することが大切です。
エアコンの室外機が転倒していたり、物置が倒壊していたり、
自転車などが散乱して身動きがとれないこともあります。
この様に震災後に外部に出ていく経路を複数確認した上で、
障害物と成り得そうなものに対して一層の固定の度合いを高めたり
収納方法を検討しておくことが大切です。
特に物置は転倒してしまうとなかなか元に戻すことが大変である上に、
ポリタンクや防災用品を用意、収納しておくといざと言う時に使い物にならなくなるからです。
避難するにしても、外部との接触に対しても家の周りの整理と補修、固定の度合いのチェックを行い、
スムーズな移動が出来ることを日頃から心掛けることが大切になります。
また、震災後には家の周りの通路を綺麗に片付けることが重要となるのです。
そこから重要になって来るのが前回もお話致しましたが“水”と言う事になるますが、
飲料水としての確保は出来れば日々多少の取り置きを行っておくことが大切となり、
綺麗な“水”を保存しておくことはペットボトル入りの水を2~3本用意しておき、
賞味期限頃に買い足し、保存しておいた物を料理等で使用していけば問題無く
保存しておけるでしょう。
飲み水はこうして確保したり、給水車からの援助等で比較的早い時期に確保出来ると思いますが、
一番悩ませるのはトイレの状態です。
現在では水洗便器が一般的となっているため水が止まると衛生的にも見た目にも大変で、
経験者の中ではトイレによる不衛生が一番の心労になったと言う方もいらっしゃいました。
そうしたトイレの流し用の水の確保が重要となるです。
この水は給水車等の水では賄えないので、お風呂の残り湯などを充てるのですが、
直ぐに底を付いてしまいますので、別の水確保が必要になるます。
これが【雨水貯水タンク】となるのです。
まだまだ続きます。
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