- 江藤 繁
- 有限会社エストア 代表取締役社長
- エクステリアコーディネーター
対象:エクステリア・外構
- 久保田 優一
- (ガーデンデザイナー)
さて、『サバイバルが出来る住宅』とは一体どの様な家を言うのでしょうか?
それは多少の期間、ライフラインが止まってしまった時に住み続けられる状態を言います。
“住み続けられる家”とは、季節に関係なく住める状態を言い、
快適性を多少損なったとしても家族で協力出来れば暮らせる状態を指します。
しかし、こうした状況を乗り切れるエキスパートになることを目指すのではなく、
震災は必ず訪れるのですから、その日のために苦無く対応していく事が大切で、
心にも体にも負担になる様では『サバイバルが出来る住宅』を作り上げても意味がありません。
意味が無いとは、結局震災は必ずくるのですが来るまでの平時に、
普通に幸せを持って暮らせずにいるのであれば、震災後も幸せに暮らすことは出来ないからです。
平時に普通に暮らし、幸せを感じながら震災に対して備えるからこそ
『サバイバルが出来る住宅』の意味が出てくるのです。
そして、新しく家を建て替えて『サバイバルが出来る住宅』を構築しなければならいのであれば、
これも全く意味が無い話と言えます。
私が言う『サバイバルが出来る住宅』は現状のご自宅で十分に対応が出来るものと思っています。
しかし、震災によって倒壊の恐れがある住宅や新建築基準法(昭和56年)の前に建てられた家は、
耐震の診断を受けられる事をお勧め致します。
現在では各自治体が費用を多少見たりする様になっていますので、
家自体に不安を持たれる方は近くの自治体や市役所などにお問合せをして頂く事をお勧めします。
家の耐震に対して一定の確認が出来たとして何を考え、何を行えばいいのでしょう。
まずライフラインが止まってしまった場合に電気とガスと水道の代わりになるものを探しましょう。
日頃、電気を使用する時は暗闇を明るくする場合や家事に多く利用されていますね。
この時、照明での使用を諦め、洗濯関係での電気も諦め、食事に対しても諦めるしかありません。
電気は止まれば一切入ってきません。
ガスは調理やお風呂を沸かすのに使用されていますがこれも諦めるしかありません。
そして、水ですがこれは諦める訳にはいきません。
『人は水が無ければ生きていけません。』のでこの水だけは何としても確保したいと思います。
この発想から少しずつ自宅を震災に対して強い機能を装備していくことが重要です。
そして『サバイバルが出来る住宅』は私だけが生き残れれば良いと言う事ではなく、
地域の人々と手を取り合いながら生き抜いて行くことが大切なのだと気づくことでもあります。
ごめんなさい…まだまだ続きそうです。
次回もお付き合い下さい。
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