- 江藤 繁
- 有限会社エストア 代表取締役社長
- エクステリアコーディネーター
対象:エクステリア・外構
- 久保田 優一
- (ガーデンデザイナー)
今回も前回のお話の続きでゾーニングのお話をしたいと思います。
ゾーニングとはその家や土地の特徴を把握しながら、
そこで住む人の想いや趣味などのライフスタイルを十分に反映し、
より機能的で充実した生活空間を設定する事と言えるでしょう。
そして震災後はこれに避難対応や被災後の生活方法の機能も
考慮したゾーニングの発想が必要となっています。
前回もいろいろと例え話をご紹介しながら進めてきましたが、
こうした例え話を自身に置き換えながら対応していく事が大切で
なるべく多くの事例を家族同士で出し合ってそれぞれの問題点を認識しながら、
より良い完全策を導き出すのです。
そんな中で忘れやす事例をご紹介したいと思います。
家の外周りで忘れがちなものは【自転車置き場】と【物置】の設置スペースです。
【物置】に対しては『え?』と思われるかも知れませんが
【物置】の設置場所の確保は出来ても【物置】に何をいれるのか?
収納するものによっては設置場所が適切なのかが重要な課題となるのです。
また防災道具などを収納したいとなるとますます設置場所が重要となる上に
設置の方法がより固定の度合いを高めた施行にする必要が出てきますね。
防災道具を収納しておいて地震で【物置】が倒壊して防災道具が使えなければ意味がありません。
自動車のスペアータイヤを収納しておきながら駐車スペースと離れた場所に設置すると持ち出しなどが大変ですね。
庭作りの道具や肥料を収納しておきながら庭の反対側に設置するとやはり大変です。
それでいてそれぞれの場所に【物置】を設置するのも土地の有効利用とは掛離れたものとなります。
また【自転車置き場】は考えていない方が多い様です。
もっとも私の知っている設計士までも検討せずに図面を書いていますから仕方ないかも知れませんが、
でも実際は十分に検討しておきたい事柄です。
子供が小さい頃は自転車も玩具の様ですが中学生位になると大人の自転車と変わりません。
4人家族の全てが自転車を保有すると軽自動車程度のスペースが必要となるでしょう。
このスペースを敷地の奥に設定すると子供が毎日通学・通勤で自転車を使用する様になると、
奥まった場所では使い勝手が悪くなりますね。
出来れば道路に面した場所に設定したいものです。
この様に予めの計画が必要で、
家族にとっての必要な物資の収納とその収納したものを使用する時の使い勝手が良い様にする事が大切なのです。
ゾーニングの話はまだ続きます。
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