- 野澤 祐一
- 株式会社エスエスティ 代表取締役
- 東京都
- インテリアコーディネーター
対象:リフォーム・増改築
- 木下 泰徳
- (アップライフデザイナー)
- 溝部 公寛
- (建築家)
高級マンションや建築オプションで設置されている天然石カウンターですがこれは適切なメンテナンスを行う事で長期的に
美観が保てます。
特にご入居前(ご使用開始前)でないと意味がなくなってしまいますので是非やって頂きたいと思います。
ステンレス板や人工大理石(アクリル素材)は表面に加工が施されていたりしますので特にメンテナンスは必要ありませんが
天然石は表面を磨いてあっても非常に巣穴(肉眼では見えませんが)が多く汚れや水分を含んだ異物を閉じ込めてしまい
拭いただけでは落ちなくなってしまいます。
※天然石は仕上げ(磨き)のレベルにより異なりますが経験上、売主さん経由のものは磨きレベルが安易で
特に懸念が多いです。
それでは、どんなメンテナンスが効果的なんでしょう??
1、未使用時に表面の不純物(汚れや油脂等)を薬品を使い落とし綺麗にする。
2、表面に浸透性のコーティング剤を塗布する。(フッ素+シリコン系)
3、天然石の場合、巣穴の多い部分に集中して浸透する為、時間を空けて数回塗布する。
4、数回の塗布を繰り返し浸透しなくなった所で綺麗な乾いたウエスで拭き上げる。
5、概ね24時間は水を寄せ付けずに乾燥させる。
6、5までの工程で最初の工程は完了です。
7、ここからがメンテナンスですが概ね1年に1回のペースが望ましいです。
8、1年分の汚れが付いていますので「脱脂」の前に表面や巣穴付近に入り込んでいる 汚れを薬品を使い落とします。
(追い出します)
9、汚れが落ちた時点で仕上げの脱脂を行い表面を完全に綺麗にします。
10、コーティング剤(最初に塗布したもの)を塗布します。
11、最初よりは塗布する回数が少ないと思いますが浸透しなくなるまで塗布します。
12、最後に綺麗な乾燥したウエスを使い拭きあげます。
13、これで定期メンテナンスは完了です。
14、これを10年~15年くらい繰り返していると表面に経年変化による光沢の曇りや細かい擦りキズが目立ってきますね。
これはコーティングとは違い「研磨」することで光沢(艶)が戻ってきます。
15、この研磨には「ダイアモンド」の入ったパッドで研磨し磨いていきます。
最初は「粗い」ものから順に「細かい」もので仕上げ磨き上げます。
16、光沢(艶)が戻ったところで通常のメンテナンス通りの工程で最終仕上げです。
17、天然石の素材や色にもよりますが、ほぼ新品の状態に近くなります。
如何でしたでしょうか。
天然石の場合、初期投資は掛かりますがメンテナンスを行う事で永続的に使用ができます。
やっぱり良い物は良いと言う事です。
次回は木製のメンテナンスについてご説明致します。
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