- 根本 雅子
- L.C.L. 根本 雅子
- 経営コンサルタント
対象:コーチング
もっともっと〜 vs 引き算文化 “more and more” vs “subtraction”
週末のファイナンシャルタイムス(日本の日経のようなイギリスの新聞)に興味深い2つの記事がありました。
1つ目の記事。
もっと、もっと、と子供に教育をし、ハロッズで買い物をする中国人。
中国語で、中流階級の方は、子供にピアノのレッスンに通わせることがステータスになっているとのこと。
ランランという、若い名ピアニストが、ロンドンでも何度か講演をし、大好評だったことも後押しをしているのか、中国本土では、子供にクラシックピアノを教える熱が盛んとのこと。40年前の文化大革命時代には、クラシック音楽は、非難、弾圧の対象だったにも関わらず、時代が変われば真逆の現象。もっともっと、より良い教育を子供にという思考からとのこと。なるほど、私が子供時代の日本は、ほとんどの子供がピアノを習っていた現象と同じ。私も妹達も全員習ったけれど、残念ながら、我が家の子供は、ピアノ心にはご縁がありませんでした。
そして、イギリスのデパートの代表格のハロッズでは、中国人の顧客で去年は、40%売り上げアップとのこと。そして、中国語スピーカーの店員を増やしたとの記事。確かに、ハロッズに限らず、ロンドン市内のデパート、ヨーロピアンブランドのブティックに行くと、必ず聴くマンダリン語。バブル期には、日本語だったなと、その昔を思い出しました。
2つ目の記事。
引き算の素晴らしさが日本人アーティストの創る家具。 アレッシ、コンラン、カッペリーニ、と名だたるインテリア会社が、日本人デザイナーを雇ったということ。 彼らの最大の理由は、日本人デザイナーによる家具や、シンプルかつ機能的であること。何かを付け加えるのはなく、余分なものを除いた引き算によるものが、美しいから。
もっともっと、(more and more)の社会と余計なものを手放す引き算(subtraction)の文化。
私個人を振り返ると、お恥ずかしながら、特にバブル期には、「もっと、もっと」と、欲しいものが尽きませんでした。
そして、今、「断捨離実践中」の私は、この「もっともっと」時期のものを、どんどん手放しています。
「手放す」引き算をすると、物理的な物が減り、掃除も楽になり、何よりも何故か心が落ち着く空間になります。そして、その空間にいると、思考もすっきりとします。
もっともっと、という貪欲な時代が人生のどこかであってもよいかもしれません。
そして、この引き算を人生に取り入れると、予想外の豊かさがシンプルさの向こう側にあるかもしれませんね。
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