やりっ放しになっていないか?研修会・勉強会 - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

福岡 浩
有限会社業務改善創研 代表取締役 業務改善コンサルタント
神奈川県
経営コンサルタント

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対象:人材育成

中沢 努
中沢 努
(コンサルタント・研修講師・講演講師)

閲覧数順 2016年12月09日更新

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やりっ放しになっていないか?研修会・勉強会

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介護事業所や介護施設の従業者ならば誰でも、年間に何回か業務に関する研修会や勉強会、セミナーなどに参加する機会があります。与えられている業務に必要であるからこそ、参加しなければならない研修会や勉強会があります。「会社の命令だから研修に参加する、介護保険法に定められているから研修を受けなければならない」といった気持で参加される方が多いのは止むを得ないことでしょう。勿論、研修や勉強会を主催する側にも問題や課題がないわけではありませんから一概には言えませんが、介護業界では自ら学びたいと思い、積極的に研修会や勉強会に参加する方はまだまだ少ないようです。

自ら学びたいという思いで参加する研修会や勉強会なら、その後の業務遂行にも役立ち、学んだ知識や技術が効果的に生かされることはよくあります。しかし、『……しなければならない』という気持ちで参加した研修会や勉強会で学んだ内容は、ほとんど身についていないことが多いと言われます。

そこで、研修会や勉強会で学んだ内容を記憶し理解できている期間はどのくらいだろうかと考えてみました。私自身の経験では、『研修会・勉強会の賞味期限』は、せいぜい三ヶ月位だろうと思います。私がある研修会に参加を申し込んだ時に、元々それほど興味がなかったテーマでも、参加すれば何か新しい情報や発見があるかも知れないという思いが少しあって参加ました。研修会参加から数か月後に、その研修会の資料を見直してみたら、自分が思っているほど記憶がなく理解していないことがよくわかりました。

社内や事業所内で開催される研修会や勉強会は、一日の業務が終わってから行われる場合や、日曜日などの休日に行われることもあります。研修会そのものを業務と位置づけている場合(業務命令)と、自由参加としている場合がありますが、どちらにしても研修会で学んだことのほとんどが三ヶ月後には、あまり記憶に残っていない可能性が高いのです。研修会では講義時間が足りなくなり、最後は講師から「後でこの資料をよく読んでおいてください」と言われ、その指示通りに読む従業者はどれほどいるのでしょうか。結局、中途半端に終わることもしばしばあるのではないでしょうか。

では、どうすれば、研修会・勉強会の賞味期限を延ばすことができるのでしょうか?

そもそも、なぜ研修会や勉強会が必要なのでしょうか?介護サービスに限らず、人の労力によって提供されるサービスは標準化され、その質の向上が求められています。提供する担当者が代っても介護サービスの内容や質が変わらないことが前提である以上、標準化された一定のサービスの質を維持、向上させなければなりません。当たり前のことですが、それにはサービス提供者を研修するしかないのです。しかも定期的な研修、訓練が必要ですが、同時に繰り返し同じ内容を学習することも大切です。一回だけの研修で習得できる内容は研修する側が期待し想像しているほど多くはないのです。

介護事業所によっては、従業者の研修会を全く開催しないとか、年に1回あるかどうかという例もあります。逆に毎月定期的に開催している介護事業所や介護施設もあります。予め年間で計画した研修テーマを毎月定期的に実施している介護事業所の従業者は、三ヶ月経っても研修内容をそれほど忘れないでしょう。それは毎月定期的に開催される研修会が習慣化し、身体と頭が研修を受けることに馴染んでいるからではないでしょうか。年に1、2回程度の研修では、習得する内容が限られてします。それでは良質な介護サービスの提供が実現するとは思えないのです。

できることなら毎月開催する研修会で、前月の研修テーマの理解度を確認する余裕があると、研修会・勉強会の賞味期限内に身につくのではないかと思います。

開催する側は、研修会・勉強会をやりっ放しにせず、研修受講者が研修内容を理解し身につけて業務に活用できているかどうかまで、確認する必要があります。いわゆる、研修効果の測定です。学校なら学期末にテストがあります。それは学期ごとに学んだことが理解され習得しているかどうかを確認するためであり、その結果を成績という形で目に見える評価を行います。

せっかく研修会、勉強会を実施しているのに、それが効果的に業務に活かされていないとすれば、それは「研修会や勉強会のやりっ放し」状態であり、時間とおカネと労力の無駄になります。

また、研修を主催する側は、研修会、勉強会の賞味期限を意識し、その都度の研修テーマや勉強会の題材が受講する側にとって、なぜ必要かを十分に説明し、その目的を理解させることで従業者が積極的に参加すれば、研修会・勉強会の効果も高まるのではないでしょうか。

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