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対象:心と体の不調

茅野 分
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月19日更新

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「1億総半病人」日本の救世主か!?東洋医学の真骨頂とは(5)

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  1. 心と体・医療健康
  2. 心と体の不調
  3. 疲れやすさ

(続き)・・東洋医学の最大の特徴は、病気の表面的な症状よりも、その人の体質や気質を重要視し、それに基づいた処方をする、ということです。その体質や気質のことを「証」と呼んでいます。証とは一種の座標軸で、二つの指標の関係性を検討してその人の体質や気質を定義し、様々な診療上の判断を下します。つまり病気に対して画一的な治療を行なうのではなく、その人の体質、気質を考慮して、いわば「オーダーメイド」の治療を施すことに特徴があるのです。
 
東洋医学の重要な要素の一つに「陰陽」の考え方があります。陰陽とは、万物を陰と陽の対立する2つの性質に大別して捉える考え方です。例えば月と太陽を一対のものとすると、静的な性質をもつ月は「陰」、動的な性質をもつ太陽は「陽」とします。同様に夜は「陰」で昼は「陽」、女や「陰」で男は「陽」、水は「陰」で火は「陽」、下降は「陰」で上昇は「陽」、寒さは「陰」で暑さは「陽」、静止は「陰」で運動は「陽」、などと定義されています。
 
その陰陽に当てはめて人間の体質や気質の要素を考えると、体のお腹側は「陰」で背中側は「陽」、下半身は「陰」で上半身は「陽」、内臓側は「陰」で体表側は「陽」、冷えた状態は「陰」で熱っぽい状態は「陽」、弱い状態は「陰」で強い状態は「陽」、とそれぞれ表現されます。これらを総合すると、寒がりで虚弱体質、脈拍が弱い状態だと「陰証」、反対に暑がりで活動的、脈拍が充実した状態だと「陽証」と診断されます。この指標は病気と闘う体力の充実度を示し、それによって治療法が異なってきます。
 
陰陽の考え方を因数分解すると、「虚実」「表裏」「寒熱」という3つの座標軸が用いられています。このうち「虚」とは生体内の気血が乏しい状態で、病気に対する抵抗力が衰えていることを意味するのに対し、「実」とは気血が充実した状態で、病気への抵抗力に優れていることを意味します。「表」とは体表近く、一方「裏」とは内臓や消化管近くを指しています。「寒」とは体が寒く、冷たく感じられる状態、一方「熱」とは暑く、熱っぽく感じられる状態です。
 
風邪をひいた時を例にすると、悪寒がして熱が上がり、頭痛がするというのは陽証のステージで、こじれて咳や痰が続くようになり、腹痛や食欲低下などに見舞われるのは陰証のステージです。西洋医学では風邪をウイルス感染症として、病原体としてのウイルスの毒性に第一に注目しますが、東洋医学では風邪に対する生体の「反応」に特に注目するのです。その反応の違いによって、同じ風邪に対してもかなり異なった処方がなされます。この考え方を「同病異治」といいます。
 
人間が病気にかかった状態というのは、生体内でこの「陰陽のバランス」が崩れた状態ということができます。従って病気の治療とは、その崩れた陰陽のバランスをどう修復していくかにかかっているのです。このバランスの崩れから様々な病気や症状が生まれますが、逆にいうと、そのバランスを修復することによって同時に複数の病気や症状を改善させることも可能です。つまり違う病気や症状に対して同じ処方がなされることもあるのです。この考え方を「異病同治」といいます・・(続く)

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