「品格経営」商売繁盛ニュースvol.16-1 - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

牛田 雅志
ブレインリンク・コンサルティング株式会社 
税理士

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対象:会計・経理

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「品格経営」商売繁盛ニュースvol.16-1

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商売繁盛ニュース
2月28日は何の日でしょうか?

12月決算期会社の税務署への申告期限日?
バンクーバーオリンピックの期間最終日?
共に正しい解答ですが、まだあります。
それは「東京がひとつになる日」というワクワクイベント東京マラソン開催日です。
「牛田さんも参加するのですか?そのための宣伝ですか?」
と少し怪訝な表情をされたでしょうか。
私は参加しません。というか昨年の抽選にハズレ参加したくてもできません。
「では、なぜ唐突に東京マラソンなの?」
ともっと怪訝な表情をされたでしょうか。
京橋オフィスの前にある日本橋銀座を結ぶ中央通りには「東京マラソン」の旗が街灯ごとにユラユラとはためいています。マラソンに参加できる人は2月28日という日をとても待ち遠しく指折り数えて待っているのだなぁとその旗を見て羨ましく(本当は恨めしく)思っています。
「なんだぁ、単に東京マラソンに参加できない愚痴を言いたかったのね!」
いえいえ違いますよ。私は、「2月28日という日にち」には単なる「日時」ではなく、多くのストーリーやエピソードが隠れているのではないかということを申し上げたかったのです。
東京マラソンを目指し1年間頑張ってきたランナーにとっては、2月28日は感動と達成感を手に入れる日になるでしょう。それにもまして、2月28日までの毎日がとても充実して「今まさに生きてるぞ!」とリアルに感じながら過ごしているに違いありません。

時間を企画化する

会社の中でこのような感動と達成感を手に入れられると嬉しいですね。
「2月28日は12月決算の申告期限日だから頑張ろうぜ」と私が声をかけても事務所内は盛り上がりません。なぜなら、法律上定められている期限には義務感と責任感は生まれるかもしれませんが、感動や誰かに話したくなるほどの高揚感は生み出せないからです。「東京マラソンで完走したよ!」と誰かに語れば「それすごい!どんな感じだった。教えてよ。」と興味をもってもらえますが、「12月決算申告を2月28日の期限日にやったよ!」と誰かに語っても「そんなの当たり前だろ!遅れたらペナルティーじゃない。」と見向きもされないでしょう。
それは、2月28日という日にワクワクドキドキの因子が全く入っていないから当然です。
「でも、工期や納期は守ることが大切で、そこにいちいち感動やら達成感を意味づけていたら体がもたないよ。」とおっしゃるかもしれません。
実は私もずっとそのように思っていました。
先ほどの12月決算申告の例をとると、2月28日の申告期限を過ぎると青色申告取消のペナルティーがかかるので、「一日でも早く終了しよう!」と号令をかけていました。スタッフの皆は懸命に「一日でも早く」と心がけて決算申告をすすめてくれました。ただ、スタッフは毎月「一日でも早く決算申告をしてください」と同じことを言われたら、「そんなこと言われなくてもやっていますよ!」と嫌味の一つでも言いたかったに違いありません。そこには感動や達成感の欠けらもありません。
そこで、私たちは、決算申告という毎月末期限の仕事にワクワクドキドキの因子を吹き込むことにしました。
「従来の会計事務所は、決算期末から申告までにかかる稼働日数を40日以内にしようと目標を立てています。私たちは、決算書と申告書を一日でも早く作成し銀行に提出することで、お客様の「銀行与信の格付けアップ」をはかろう。決算書と申告書を一日でも早く作成することで「決算前と決算後と申告書作成後の3回の節税機会」と「迅速に経営判断をする機会」をお客様に提供しよう。そのために、誰も成し遂げたことのない「30日決算」というチャレンジフルな目標を掲げそれに向けて頑張ろう!」と決めました。
それが平成20年1月に掲げた目標でした。
お客様からは少しずつですが嬉しい報告が入ります。「銀行へ月末前に決算書を提出したら早い!と驚かれたよ。」「月末ぎりぎりだと間に合わないけど、申告期限まで大幅な余裕ができたので3回目の節税対策が組めたよ。」と30日決算の成果が出てきました。
平成19年6月に平均36.17日だった決算日数は、平成21年12月には目標の30日を下回る27.14日となったのです。業界平均の40日と較べ圧倒的な早さを獲得することができるようになりました。
「単に自慢しているだけじゃないの。」と言われてしまうかもしれません。
ただ、「一日でも早くして!」と言葉をかけていた当時には出来なかったことが、「30日決算」という目標のもとでは、同じ「一日でも早くして!」という言葉だけで達成できたことに、私自身驚いているのです。
スタッフの皆に手伝ってもらうには「一日でも早くして」と「行動」に直接問いかけるよりも、「一日でも早くする」という「意味」を共有することが先決であると確信しました。
「30日決算」という期日には、東京マラソンのような飛びぬけた感動と涙する達成感はありませんが、私たちにとって、毎月挑戦したいと思わせるストーリーとエピソードが隠されているのです。