「品格経営」商売繁盛ニュースvol.15-2 - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

牛田 雅志
ブレインリンク・コンサルティング株式会社 
税理士

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対象:会計・経理

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「品格経営」商売繁盛ニュースvol.15-2

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商売繁盛ニュース

このデジタル時代を生き抜くには?



フラット化とアーカイブ化が進むデジタルな世界を生き残るために、今から何をすれば良いのか?

それは、「この世の中で自分あるいは自社はどのように役に立っているのか?」を掘り下げることから始めます。この自分自身の存在理由の「大義」が広く深く高いほど社会から必要とされる存在になるのです。この大義を掲げることに年齢や権威や地位などは無用です。

たとえば極端な話ですが、「遊興費を稼ぐために働いています」、「長男なのでたまたま事業を継いだだけです」、「本当はこの仕事嫌いなのですが仕方なくやっているのです」という理由で経営をしている社長から、モノやサービスを買いたくなるかどうかということです。
「あなたは、自社のモノやサービスを提供することで、どんな社会を実現したいのか?」
その答えを見出し、あなたが「こんな社会が実現して欲しいと思いませんか?」と周りの人に自信をもって問いかけられる大義を、「まず持とう!と思うこと」がワンミリアクションです。

次に必要なことは、自らが発信者となることです。

情報はネット上で自由に受信することができます。自ら動かずしてなんでも入手することができます。
たとえばこれも極端な話で恐縮ですが、「ネットで誰かとゲームしよう」、「この問題を誰かに聞いてみよう」、「この商品可愛いから買ってみよう」とデジタルの世界を享受するだけの受信者の周りに、人が集まってくるのかということです。
自分や自社の培ってきた経験や知恵を、社会のために役立ててもらおうと他者へ発信するのです。
「自分のノウハウがなくなってしまう」、「他人にはこの知恵を隠しておきたい」などとは考えません。ただ、発信者には自分の言動に責任が伴います。また、悪意に取られ誹謗中傷のリスクがあるかもしれません。
でも、世の中の人々に対して少しでも役に立つ「メリットオファー」をこつこつと発信し続けていくことが、社会から信用を受けることになるのです。その結果、発信者の周りには人が自然と集まってくるのです。

世界中から善意を集める経営〜未来はアナログで創られる〜

「なぁ〜んだ。結果的には、大義を持ってメリットオファーをしろってことかい?もっとすごいこと言うのかと思っていたら、当たり前のことだな!」
とがっかりされましたか?
がっかりされた方は、十分に高収益を上げておられると思いますので、ここからは聞き流して下さい。

私が考えるこのデジタル時代に生き残る経営とは、ずばり、

世界中から善意を集める経営です。

善意は「他人に喜んでもらうことが、自分にとって最高の幸福である」と思う気持ちです。それは、「他人に喜んでもらうのは、他人のためではなく自分の喜びのためにしている」ことでもあります。

この善意を集める経営とは、
「この会社のことを是非、紹介したい」
「この会社で是非、働きたい」
「この会社から是非、購入したい」
「この会社の活動を止めてはならない」
と周りの方が応援してくださる会社のことを言います。

「そんな夢みたいな経営はできるわけない!」
と思われるかもしれません。
でも、善意を集める経営は世界にいくつもあります。

2006年にノーベル平和賞を受賞し一躍有名になったムハマド・ユヌス氏はバングラディッシュの農村で貧困層向けに小口の無担保融資(マイクロクレジット)をするグラミン銀行を1983年に設立しました。そのきっかけは、近隣に住む一人の女性の飢餓と貧困の惨状を支援したいとの想いからでした。ユヌス氏の最初の融資額は42人に対してたったの27ドルでしたが、現在では760万人に70億ドルを貸し付ける銀行に発展しています。

日本でも渋谷区神宮前に「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」という、真っ暗闇の中をアテンドと呼ばれる視覚障害者の案内でツアーする施設を運営する法人があります。このエンターテイメント施設の発案はドイツ人のアンドレアス・ハイネッケ氏で、「職についていない視覚障害者の雇用を彼らの特質を生かすことにより、新たな雇用を創出すること」という想いから1989年に生まれました。世界中で200万人以上の方が体験しています(私は、今年の夏休みに家族を連れて行きました)。

この例であげた事業に共通するのは、「社会の中であの人のために役立ちたい」という祈りにも似た理念があることです。経営者や発案者の想いに人々が共感したからこそ、世界から善意が集まる経営になったのだと思います。

デジタル全盛の世界で、アナログである想いや理念などは時代遅れと感じるかもしれません。しかし、善意は人の心を動かすことからでしか生まれないのです。

こつこつと世界中に喜びの種をまくことこそ、デジタルな世界を生き残る方策なのです。