- 平 仁
- ABC税理士法人 税理士
- 東京都
- 税理士
対象:会計・経理
年末からアップしていた税調答申の記事も中途に年明け初アップです。
正月早々、驚きのニュースでしたね。藤井財務相の辞任。
藤井氏は元々昨年の総選挙には立候補せず、勇退の意思だったところを、
鳩山代表(当時)の説得に応じて、比例区の下位名簿で立候補したんですよね。
その藤井氏が財務相を引き受けたと聞いて、殉職覚悟だなと感じていました。
だから影の内閣で財務相を経験していた野田氏を副大臣に選んだのでは?
もう一人の副大臣である峰崎氏は解散した民主党税調のトップだっただけに、
自分が倒れても後顧の憂いを排除していたんですよね。
ただ、菅氏が経済に明るくないとしても実力者であることは間違いなく、
菅氏に代わって国家戦略相を兼任する仙石行政刷新相の負担を減らすために、
事業仕分けを仕切った枝野氏が首相補佐官になるという。
事業仕分けで辣腕を揮ったコストカッターがどこまでの手腕を発揮するのか、
期待してみていきたいところだ。
菅氏は年末押し迫った12月30日に閣議決定された「新成長戦略」の
責任者だっただけに、新成長戦略実現のための予算執行責任者に就任した
ことは今後の景気・経済対策に向けてプラス材料だろう。
公共事業による経済成長に限界が見え、構造改革の名の下における
市場原理主義が破綻した今日において、グリーン・イノベーションによる
環境・エネルギー大国戦略、ライフ・イノベーションによる健康大国戦略の
2つの基本戦略によって新たな成長産業を構築し、アジアの架け橋としての
アジア経済戦略、地域活性化の切り札とする観光立国による地域活性化戦略
をもって成長戦略の根幹にすえたのだから、予算執行上も傾斜的に執行する
ことは当然であろう。
また、円高の進展についても95円程度と具体的な水準をもって方向を
発信している点も政治主導の旗を明示したところだろう。
いずれにしても早急な景気回復が求められるだけに、決まった以上は
手腕を大いに発揮して頂きたいものである。