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平沼赳夫「七人の政治家の七つの大罪」ほか

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雑感 書評
今日は、今後の政治問題を考えて頂く上で、是非一読をオススメする
2冊を紹介したい。

平沼赳夫「七人の政治家の七つの大罪」(講談社2009年4月)
渡辺喜美「絶対の決断」(PHP研究所2009年5月)

2冊とも、自民党を離党し、無所属議員として、自己の主義主張を貫こうと
している議員の書籍であるが、両書から感じられるのは、政治家として
貫こうとしている熱い想いである。

平沼氏は、小泉改革を止められなかったことへの自己批判をした上で、
次の時代に来るべき政権の枠組みとして、
両党ともに過半数を得られない場合には、「国民が自民党も民主党も完全には
信頼していないことの証左でもあろう。一方で公明党が連立のパートナー
として、いつまでもキャスティングボードを握るのは好ましくない。」
(256ページ)として、「三年間という明確な区切りを設けた上で、
自民党と民主党をまたぐ形での大連立政権、すなわち「救国大連合」
を作り、難局を乗り切る体制を構築できないか」(257ページ)という
政権構想を提言する。

「次の総選挙、あるいはその次の総選挙は、おそらく日本の歴史上、
最も重要な選挙になるのではないか。
その一票は重く、国民の期待が込められている。
だからこそ、政治家は小異を捨て、大同につくべきだ。
政治の空白を作るべきではない。
二六五年続いた幕藩体制を倒すため、坂本龍馬は反目し合っていた
薩摩と長州が手を結ぶ橋渡しをした。
これからの私がするべきことは、坂本龍馬のように自民、民主の二大政党の
橋渡しをすることだ。
国のため、国民のため、平成の坂本龍馬として全力で、命がけで働かせて
いただきたい。」(260ページ)
と締め括った平沼氏の想いは、
「七人の政治家の七つの大罪――。
その中には、私自身と、その罪も含まれている。
政治家として、他人を批判するばかりでは許されないのだ。
返り血を浴び、自ら血を流してでも日本の政治をよい方向に導く指針を
示さなければならない。」(6ページ)という言葉に端的に表れている。

先人達が血のにじむような努力をして作り上げてきた日本社会を守るためには、
身体を張って闘える人間が必要なんだと思います。
選挙にも行かず、ただ批判だけをしている卑怯者にはわからないだろうが、
基本的人権を与えられた権利だと思うのであれば、取り上げられることも
想定してしかるべきではないのだろうか。
血の代償を払って勝ち取ってきた自由で平等な社会を放棄するなら
勝手にして頂きたいものだが、政治家は、そういう人をも救済する方法を
考える義務があろう。
何でも自己責任というのは、責任放棄としか思えない。

そういう意味では、平沼氏に身体を張って闘える気力が戻ってきたことは、
非常に嬉しいニュースでもあった。
経済通のベテランの手腕が発揮できる場を勝ち取る意欲を
本書で示してくれている。


また、行政改革に情熱を燃やし、安倍内閣、福田内閣では行政改革特命大臣
であった渡辺氏は、麻生政権が行革に逆行していることへの義憤を
本書の上程という形で表現したのかもしれない。

「麻生政権下においては、他にも首をかしげたくなるようなことが頻繁に
起こりました。
例えば、独立行政法人の雇用・能力開発機構については、福田内閣のときに
すでに決まった案件でした。
当時、霞ヶ関の裏シナリオでは、「雇用・能力開発機構は手直しして温存」
というものでしたが、私がそれを押し返したのです。
町村信孝官房長官の部屋で、私と舛添要一厚生労働大臣が話をしたとき、
町村官房長官が「雇用・能力開発機構は存続し、個別事業をスリム化」
すなわち、「手直しして温存」というプランを出してきたことがあったのですが、
これに徹底反論して、「1年かけて、組織の存続を含めて結論を出す」という
延長戦に持ち込みました。
(略)結論として、雇用・能力開発機構については、福田総理のトップダウン
の決断で、「組織は廃止、機構は解体、機能は整理」ということが決まったのです。
ところが、12月になって雇用・能力開発機構についての議論が蒸し返されたとき、
私は福田総理の示した方針が追認されると思いきや、甘利明行革大臣が
出してきた案は、「高齢・障害者雇用支援機構」という別の小さな独立行政法人
とくっつけて温存するという、とんでもない案だったのです。
私は「これでは、看板の掛け替えにすらなっていない」と猛反発しました。
自民党の行政改革本部の場では、徹底的に甘利大臣と議論しました。
そのうちに、みんな席を立ち、最後まで抵抗したのは私一人だけでした。」
(34〜36ページ)という件も、渡辺氏が命懸けで取り組んできた行革が
無駄になってしまう想いからの行動であり、最終的に離党を決断せざるを得ない
状況に至った経緯が見えてくる。

渡辺氏は本書においても、麻生政権への恨み節というよりも、なお一層の
公務員改革を推進し、行政改革を断行するという強い決意を示している。
それを端的に示すのが、本書の最後に掲げた
「国民運動(「脱官僚」「地域主権」)のための10の問題提起(たたき台)」
(233〜235ページ)である。

このたたき台には、
「増税の前にやるべきことがある!(まず国会議員や官僚が身を切るべき)」
というサブタイトルが付けられている。
まさにその通りであろう。

最終的には財政健全化のために増税は避けて通れないであろうが、
国民に負担を強いる前に、負担を求める議員や原案を作成するであろう官僚
自らがまず身を正して、自分たちが先に身を削ってから負担を求めるべきと
いうのは、行政改革が言われ始めた80年代から言われ尽くされている。
別に渡辺氏の独創でもなんでもない。

土光氏が中曽根政権下で行政改革の方針を明確にした当時、その食卓が
注目されたことがありましたよね。
土光氏の好物であったとはいえ、一汁一菜にメザシが付くだけ。
ただし、土光氏の食べていたメザシは高級品でしたが…

ただ、当時は行革を推進するために、トップ自ら贅沢をせず身を削っている
ように見せたかっただけのように感じなくもないですが、あのインパクトが
官僚の抵抗を弱めた部分もあったのではないかと思います。

せめてポーズだけでも自ら身を削っているように見せなければ、国民は
納得しませんよね。
麻生首相のバー通いが問題視されたこともありました。
麻生さんなりの合理性を結果だったとは思いますが、国民感情を逆なで
したことは確かでしたね。

増税という負担を課されるのであれば、それだけのことを示してくれなければ
国民は納得しませんね。

だからこそ、国民に身体を張って説明できる方が求められるのだと思います。

説明責任を果たせない小沢さんをいつまでも担いでいたら、
時を逃しかねないんではないですかね。

平沼氏、渡辺氏の本を読んで、政治家としての矜持、闘う姿勢を改めて
見た思いがしています。

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