三木義一「給与明細は謎ばかり」(光文社新書2009) - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

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三木義一「給与明細は謎ばかり」(光文社新書2009)

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雑感 書評
日本税法学会に参加するために名古屋に来ています。
名古屋での学会となると、2004年に愛知大学で開催されたときに、
「子会社の役員が親会社から付与されたストックオプションの性質」
という論題で学会発表させて頂いたとき以来ですから、
5年ぶりの名古屋です、ということはさておき、
今日は、サラリーマンの皆様に是非読んで頂きたい税金本を紹介したい。

三木義一「給与明細は謎だらけ」(光文社新書2009年4月)です。

帯にはこう記載されている。

「支給額30万、でも手取りは20万 なんでこんなに引かれるの?」

税を仕事にしている者にとっては常識であっても、多くの一般の方には
不思議でならない税の世界。
給与明細の読み方1つ取っても、よくわからない、というのが現実でしょう。

私の講義でも、学生にアルバイトの明細を1年分取っておいて、
12月に源泉徴収票をもらったら、源泉徴収税額と1年間天引きされていた
税金の額の合計が一致しているか確認するよう話をしています。

税理士も社労士もしっかりしている会社であれば、不一致はないはずですが、
ここに不一致があれば、その差額は、社長のポケットに入ってしまっている
可能性は否定できないのです。

本書は、税のことがなにもわからない方を対象に、所得税のポイントを
コンパクトにまとめられています。

プロローグで三木教授は、誤った節税策に踊らないよう警告しておりますが、
巷に溢れる節税策と称されるものの中には、かなり怪しげなものも多いのです。
三木教授は、近年ベストセラーになった本を挙げられ、節税できた気になって
実は手取りを減らすことがないよう、警告するのです。

三木教授が本書を書かれた動機は、最後の言葉に収斂されるのではないだろうか。
「少しずつ変わろうとしているのかもしれない。
いや変えねばいけないのだろう。
そのためにも自分が徴収される税金の仕組みくらいは知っておこう。
そうすることで、遠くに何かが見えてくるはずだ。」(245ページ)

そう。
今の我が国税制は矛盾で満載なのだ。
だからこそ変えなければならないところだが、搾取され生き血を吸われている
肝心の国民が自分の税金がいくらなのか、知らないのに、平気な顔をしている。

声高に悪税を叫ぶグループもあるが、彼らの声も大多数の国民には
理解されない。
そもそもいくら取られているのか知らないのだから。

そんな国民だからこそ、実際に自分の年金が消えるまで、消えた年金を
騒いでこなかったのでしょう。
人の痛みが判るのは、自分が痛い思いをしてからなのか。

税を語る上で、理屈を知らない方に、理屈は通用しません。

だからこそ、私は本書をオススメしたいのである。

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