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アメリカが国際会計基準への移行を検討

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雑感 会計問題
アメリカの会計基準が独自の路線ではなく、国際会計基準との協調路線を
模索し始めたらしい。
1日13時54分トムソンロイター記事はこう報じた。

米財務会計基準審議会(FASB)のハーツ会長は30日、米会計基準と
国際会計基準が完全に統合していなくても、今後3─5年の間に米国は
国際会計基準の導入を検討すべきとの見解を示した。
同会長は、米国の会計基準と国際会計基準を一致させるプロセスは今後
3─5年の間継続されるが、完全な導入についての決定はそれ以降に
されるべきとの見方を示した。
国際会計基準審議会(IASB)が設定する国際財務報告基準(IFRS)
は現在、100カ国以上で導入されており、米国の一般会計原則(GAAP)
よりも簡素でより原則に基づいているとされている。
米証券取引委員会(SEC)のコックス前委員長の下では、米国が
最終的にIFRSを導入することは必至とみられていたが、
シャピロ委員長は早期のIFRS導入に消極的で、2014年までに
米企業がIFRSを使うという計画を再検討している。
FASBのハーツ会長は、FASBとIASBは会計基準統合に向け
引き続き取り組んでいるが、いつになるかは公からどれだけ支持が
得られるかに左右されるの見方を示した。



従来、アメリカは、自国の会計基準の方が先進的で優れているから、
遅れている国際会計基準に同調させる必要がないという姿勢であった。
しかし、今回の不況を引き起こした原因を考えてみるに、アメリカ型の
時価評価に特化した未実現利益でさえ配当原資にできるような現実から
乖離した基準も遠因の1つであろう。
それに、エンロン事件やワールドコム事件により、当時の世界最大の
会計コンサルタントファームであったアンダーセンが解散したように、
会計専門家による不正経理事件もあり、アメリカの会計プロフェッションの
信頼性が揺らいでいることも、アメリカの正義を疑わなかったはずの
当人たちが、国際会計基準に擦り寄ろうとする理由になったのであろうか。

しかし、世界経済が連動している近年では、会計基準の比較可能性が高まる
ことの有用性は否定できない。

私自身は、国際会計基準への盲従は、わが国固有の商慣習を破壊する
暴挙である、との考えから、全面的な一元化には反対である。

例えば、工事完成基準が否定され、工事進行基準が原則となることには、
わが国固有の商慣習であるゼネコン方式を否定することであるから、
公共工事の発注がゼネコン方式を廃止しない限り、わが国には妥当ではないと
考えている。

この4月から規模の大きなソフトウェア開発に関しては、会計基準上では
工事進行基準が強制されることになった。
税法上は、会計処理が進行基準であることを要件とした規定ですので、
会計と税法とでは考え方が異なりますが、徐々に全面的な工事進行基準への
移行が図られていることは間違いない。

しかし、進行基準による売上計上の妥当性、客観性を確保するためには、
工程表管理の段階から売上と経費を紐付けする必要があり、
現場が混乱することは必死である。

世界的な流れとして、国際会計基準を導入すべきことは、市場がグローバル化
している以上、当然のことであろう。
しかし、国際的な常識とわが国の商慣習とにズレが生じている分野については、
国内でしか活動をしていない中小企業については、例外的に従来どおりの
処理方法が維持されるべきではないのか。
その上で、徐々に国際会計基準に移行させていくべきではないのか。

正直なところ、国際会計基準をほぼ完璧に理解している税理士は皆無に等しい。

国際会計基準への統合の流れは、すでに会計士だけの問題ではなく、
中小企業を主として対象としている税理士にも及んできているのだ。

中小会社会計基準でさえ意味を理解できている方がどれだけいるのか
疑問を呈さざるを得ない状況であるが、アメリカが自国の基準に拘らず、
3〜5年後に完全統合を視野に検討することとなると、もはやわが国でも
対岸の火事では済まされまい。

我々税理士も会計業務における黒船襲来は近づいていることを意識すべきだ。

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(東京都 / 税理士)
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