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上場投資信託(Exchange-Traded Fund )のマーケットが急拡大した要因

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資産運用の原則 資産配分(アセットアロケーション)

前回のコラムで、シニアの資産運用には上場投資信託(Exchange-Traded Fund )が適しているとしてお勧めしました。
今回は世界的に急伸しているETFの歴史と仕組みについて説明いたします。

■最初の上場投資信託=ETFと現在のマーケット規模
上場投資信託(ETF)が初めて上場されたのは1987年にカナダのトロント証券取引所です。トロント証券取引所が建設と不動産業種を除く大型株35銘柄から算出・公表を開始したトロント35株価指数(Toront-35 Index)に連動を目指したもので銘柄名はToront35 Index participation Units(TIPS 35)でした。その後、トロント35指数はS&Pトロント60に変わり、現在ではこの指数は無くなり、TIPS35も取り引きされていません。。

ETFは1987年上場以来28年しか経っていません。
しかしながら、2000年末世界で上場銘柄数は79本、運用資産残高は1,060億㌦しかなかったマーケットは21世紀に入ってから急伸し、2015年4月には世界で上場数約5,500本、運用資産残高2.9兆ドル超と言われるまで拡大しました。

■拡大した要因は、
★コストが一般的な投資信託に比べ相対的に安い
1.ETFは一般的な投資信託と異なり、買付手数料がかからない。但し株式の売買と同じ手数料はかかります。
2.信託報酬が安い:同じインデックスに連動するインデックスファンドに比べ安く為っています。従って通常のオープン・エンドの投資信託よりかなり安い。

★現物株バスケットの売買が出来る。⇒機関投資家にとって便利。
ETFの大きな特徴は、一定口数以上のETFを以て現物株を取得すること(交換)に加え、現物株バスケットを以てETFを取得することが可能(設定)となっています。

ETFの仕組みは、証券会社や機関投資家などの大口投資家が、その対象となる株価指数を構成する株式を指数に連動するような構成比でユニット化した現物株式を拠出した受益証券を受け取ることに為っています。
これらの大口投資家が証券取引所で放出した受益証券を多くの投資家が市場で取引する仕組みとなっています。
ただし、交換や設定は大口の取引であり、その多くは証券会社や機関投資家により立会外で行われています。
例えば日本銀行は現在ETF買い入れを行っており、2015年5月1日は365億円、5月7日には361億円購入しました。

★対象とする資産クラスの拡大
初期のETFはS&P500、ダ工業株平均、NASDAQ等指数、米国市場の主要な株式指数に連動を目指すETFが中心になっていましたが、ETFの取引が定着するにと共に、債券やETF(例えばバンガードのBND等)、商品(例えば金のGLD)等株式以外の資産クラスのインデックスへの連動を目指すETFが登場してマーケットを拡大しました。
最近はヘッジファンドなどオルタナティブ資産を対象とするETFも上場されています。
なお、J-REIT(不動産投資信託)も東証に上場する投資信託。

株式ETFにおいても、当初の先進国から新興国へ、そしてフロンティア諸国を対象とするものやヨーロッパ、アジア等の地域別、セクター・業種別、大・中・小等規模別のETF、グロース株・バリュー株や高配当株などを対象とするもの等々テーマ別のETFが上場されています。

★ 対象とする手法と指数に連動するもの
最近では、指数の倍数に連動するレバレッジ型、株価が低下すると価格が上昇するインバース型など、スマートベータ―に連動するETFも上場されています。

★ ETNの登場
現在はETN「Exchange Traded Note」=「上場投資証券」または『指標連動証券「指標連動証券」と呼ばれる商品も上場されています。この商品は価格が商品価格や特定の指標に連動するものですが、発行体(金融機関)がその信用力を基に、価格が特定の指標に連動することを保証する債券で、証券に裏付け資産を持たない商品です。
欧米の株式市場では、ETNはETFに次ぐ上場商品として活発に取引が行われています(欧州では「Listed Certificates」と呼ばれています)。

このように、一般投資家から機関投資家まで様々な投資家に適した金融商品をご自身のポートフォリオに加えてはいかがでしょう。

■一般投資家にとっては、下記のようなメリットが考えられます。
★投資未経験者
ETFは、日々、テレビや新聞で目にするTOPIX等の株価指数の動きに連動することを目的に運用されるため、価格が分かりやすく投資判断が容易であり、分散投資によりリスクが低減されますので、証券投資を行ったことのない方が、証券投資の入門的に利用されるのにも適当な商品です。

★投資初心者
投資信託は購入したことはあるけれども、個別の株式投資を行ったことのない層も、株価指数の動きへの連動という分かりやすさ、投資判断が容易さ、通常の投資信託と異なり立会時間中いつでも売買が可能なこと、コスト面のメリット等があります。

★株式投資経験者 
個別の株式投資を行ったことのある投資家も、証券市場で売買が可能なインデックス・ファンドとして、株式や債券等の自分のポートフォリオの一部に新たに組入れることが見込まれますし、個別銘柄の株式投資と同様の売買に利用されることが見込まれます。

★信用取引経験者 
ETFは信用取引を行うことが可能ですので相場観に応じて売付けが可能など利便性が高まります。レバレッジ効果のある取引が可能となる(同時にリスクもあります)ため、いわばブル型インデックス・ファンドやベア型インデックス・ファンドの売買を行えるようになるわけです。立会時間中いつでも売買が可能なため、通常のそうした商品より利便性が高まります。

運用商品として優れていると思いますが如何でしょう。
次回は日本特有の事柄に振れて見たいと思います。

文責
FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨

【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
プライマリー プライベート バンカー:日本証券アナリスト協会認定
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー&登録講師

独立系顧問料制アドバイザーとは
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html

『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
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