- 三島木 英雄
- 株式会社FPリサーチパートナーズ 代表取締役
- 神奈川県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
変動金利と35年固定の金利差
現在の住宅ローン金利はとても低い水準です。
変動金利:0.775%
32年固定金利:1.73%
都市銀行であれば上記程度で借入することも可能な時代です。
とは言え、変動金利は金利上昇のリスクもありますので、変動金利でも
心配ない備え方をしておくと良いでしょう。
4,000万で約2万程度
変動金利と固定金利の金利差で概ね下記の差が出ます。
0.775% 35年:108,769円(ボーナスなし)
1.730% 35年:132,505円(ボーナスなし)
差額:23,736円
同じ借入でも、固定金利を選択すると2.3万円の負担増になります。
変動金利を選択される方が多いのもうなずけます。
差額を貯金する積立投資する
変動金利で借り入れをして毎月返済額が抑えられた分を
別途貯金などしておければローン金利が上昇した時に「繰上げ返済」に充てることができます。
毎月2万円を貯めておければ5年間で120万円貯まりますので金利変動リスクが
いざ起こっても即座に対応していけるようになります。
ただ、金利が上昇する前には「景気が良くなっているの」ことが一般的で過去の例からも見て取れます。
上図は2001年からの日経平均株価と短期プライムレート(変動金利の基)の推移です。
リーマンショック前に金利が上昇しましたが、その約1年前位に株価は大きく上昇しました。
1.375%から1.875%まで上昇した金利はその後、景気が悪くなり金利が下落しましたが
その前に株式市場も下落しています。
このような性質を利用して「金利が上がる前に騰がる株式投信」なども利用してみる価値があります。
2009年からの実際のパフォーマンス
2009年から試験的に毎月2万円を投資信託で積立てした
実際のパフォーマンスが下記です。
ネット証券などを活用されると毎月自動積立などが出来ます。
最近では購入手数料などがない「ノーロードファンド」でも沢山の選択肢ができております。
(試験ではSBIさんのバランスファンドで行いました)
毎年の積立の推移は下記のようになりました。
赤いグラフは「積立の累計」ですので貯金した場合の積立額と言えます。
青い線が実際の評価額ですので大きな差が生まれています。
2015年で積立額は138万となっていますが
評価額は218万となっており約80万円が今時点で金利が上昇した場合に
多く返せる繰上げ返済資金となります。
ミドルリスク、ハイリターン?
繰上げ返済を私はノーリスク、ミドルリターンと位置付けています。
返済することで支払わなくなった金利分が利益と考えるからです。
今回コラムにしました投信積立での繰上げ返済はミドルリスク、ハイリターンと思います。
投資のリスクは負うものの、利用するシーンとしては「繰上げ返済資金」であり
繰上げ返済を行うタイミングでは金利が上昇しており、その前に投資資産が上昇しているのが
一般的だからです。
繰上げ返済貯蓄というものに、このような考え方も活用する価値があるかもしれませんね。
※本コラムは投資を推奨するものではありません。投資においてリスクを伴う旨をご理解頂けますようお願いいたします。
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念願かなって購入したマイホーム。家族も喜び、家族団らんな生活を手に入れて幸せな日々を送っているが、住宅ローンという借金が現実に。お給料も段々下がり、自分の小遣いを減らして節約しているというそこのアナタ!住宅ローンって繰り上げ返済をするタイミングも重要だって知ってましたか?今回のまとめ特集では、住宅ローンの繰り上げ返済のタイミングだけでなく、メリット・デメリットなど専門家が解説いたします!
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