会社を継いだ男たち(清水泰著パンローリング) - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

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会社を継いだ男たち(清水泰著パンローリング)

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雑感 書評
事業承継を考える上で、面白い本を見つけましたので、紹介します。

投資関係の出版社として知られるパンローリング株式会社から
今年の8月に出たばかりの本で、
「会社を継いだ男たち ドキュメント2代目の挑戦」(清水泰)です。

本書は、ちばぎん総研の機関紙で連載された企画を加筆・訂正されたもので、
15人の2代目(3代目)社長の挑戦を記事にしたものです。

税理士の相続税対策の多くは、
現社長から、お子さんへの事業の継承を前提として、
スキームが組まれているように思いますが、
本当にそれでいいのでしょうか。

確かに現行相続税法の体系では、お子さんに事業承継されることが
一番合理的で節税効果が大きいように思いますが、
それでは、企業としての成長は難しいのかもしれません。

本書14例目で紹介される株式会社レスターの清水社長は、
「可能性はゼロではありませんが、基本的には会社経営に世襲は
ありえないと思っています。この会社にとって、ベストな人材に
経営してもらうのが一番ですし、社内でトップを継ぎたいと思う
人材が現れなければ、魅力的な会社ではなかったということですから」
という。(本書176ページ)

また、8例目のはるやま商事株式会社の治山社長は、
小さい頃から父親に
「お前は跡継ぎじゃないぞ。もしお前が経営の才能がないなら、
絶対に跡は継がせない」と言われて育ったという。(本書95ページ)

治山社長は、後継者の心構えとして次のように言う。(本書101ページ)
「2代目はありがたいことに3合目、5合目から会社経営を
スタートできます。現状維持では継いだ意味がなく、
成長させなければなりません。それには、自社の強みを生かすと
同時に、過去の成功体験を捨てることも必要なのです。」

事業承継を考える上で、一世一代で築き上げてきた会社を
大きくするのも、壊すのも、後継者ですから、
後継者を誰にするのかということは最も大切なことであるはずです。

従業員もファミリーだけの企業でも、その中で誰が後継者となるのかは、
後の相続問題をこじれさせる原因にもなりえるのですから、
安易に後継者の選定をすることは問題があります。

紹介しました治山社長のように、継がせないと言われた子供が
自分の意思で親の会社を継ぐための人生修行を経て、
後継者として選ばれたケースはまれであろう。

本書に紹介される15人の後継者たちは、
引き継いだ会社を成長させるべく日々奮闘されている方ばかりです。
共通して見えてくることは、
引き継いだ会社を現状維持ではなく、成長させようと努力していること、
自身の後継者を身内に拘っていないこと、であろう。

自分自身は身内から継承したとはいえ、会社を成長させる人材が
後継者であるべきで、それを身内に拘らないのである。
事業承継の難しいポイントとして意識されるべき姿勢であろう。

本書は、事業承継を考える経営者にはもちろんですが、
むしろ、経営者を親に持つ子供たちにこそ、特に大学生世代に
是非とも読ませたい一冊である。

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