新人店長は「ひとり」で経営してはならない - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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新人店長は「ひとり」で経営してはならない

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「先月は目標利益が未達でした。チョット人件費がオーバー気味になっていますね。では、その原因はなんでしょうか?この前月レポートの分析データを見てみんなで考えてみましょう。」

さて、これは誰が誰に言っている会話でしょうか?実は、店長が、パート・アルバイトのスタッフに質問しているのです。彼らは大学生。考える力をちゃんと持った普通の大学生です。この店長は、その大学生スタッフに、自店舗の業績改善のための課題を共有し、一緒に考え、その上で改善と挑戦に取り組んでいるのです。

世の多くの店長も、業績向上を目指し、直面している課題を解決するために、スタッフに「問題点」と「目標」を伝えています。そして、その課題に取り組むべく先頭に立って指揮をしています。しかし、この店長はチョット違うのです。問題点が数値化された分析シート(本社から送られてくる前月レポート)をスタッフ達と一緒に見て、その中の問題点を共有し、課題を一緒に探し、その上で改善策をまとめていこうとしているのです。店長がそういう風にするとスタッフは・・・

「先月よりも、売上当たりの労働時間数が多くなっているので、人時生産性が低下しています。雨天が多くて売上が厳しかったこともありますが、それに応じたコントロールが弱かったのが反省点ですね。今月はここを重点的に改善しましょう。」

大学生スタッフは、店長から渡された前月レポートを見ながら、的確に答えたのです。
このレポートから問題点を読み取るのは、実はさほど難しいことではありません。それぞれの項目の数字の意味や計算方法を知れば、簡単に読み取れるようになります。中学生レベルでも十分出来ることなのです。

しかし、こんな簡単なことをスタッフと共有しない店長が非常に多いのです。四則計算、加減乗除がわかれば誰でも出来る事なのにしないのです。しなくても、結論だけ教えれば問題点は理解され、納得され、主体的に行動を起こすとでも思っているのでしょうか?

朝礼や店舗ミーティングで、問題点と目標だけ伝えてそれが達成できるのならば、誰も苦労しないはずですよね。それでは達成できないのに、なぜ同じやり方をするのでしょうか?店長は「ひとり」では、何も出来ないのです。いえ、ひとりでやっていては、何も達成できないのです。でも、店長にはスタッフがたくさんいます。彼らが、主体的に動きさえすれば問題は解決し、目標は達成出来るはずですよね。

ならば、そう出来るようすれば良いのです。
その方法は、問題点と目標を「みんなで考える」所からスタートすれば良いだけです。店長は、前月レポートを見れば問題点はわかるでしょう。そこで、いきなりその結論を言うのではなく、PL実績表や前月レポートを一緒に見て考えれば良いのです。PL実績表でも、ただの四則計算の結果です。非常にシンプルなのです。

パート・アルバイトは、能力が無いからパート・アルバイトなのですか?全然違いますよね。では、そのパート・アルバイトの能力を全力で引き出して活かしていますか?あなたひとりの能力に彼らの能力を掛け合わせたら、きっと凄い結果が出ると思いませんか?

大丈夫!必ず凄い結果が出ます!
店長は、ひとりで店舗運営、店舗経営をしてはいけません。
店長の仕事は、部下の能力を引き出してそれを活用することです。
だから、店は前に進むのです。
さあ、みんなと一緒に前に進みましょう!

 

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