外国為替取引の決定要因に変化が・・・ - お金と資産の運用全般 - 専門家プロファイル

釜口 博
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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月26日更新

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外国為替取引の決定要因に変化が・・・

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知らないと損するかも…のお話し

ファイナンシャルプランナーが天職!
BYSプランニングの釜口です。 

  

  最近の為替の変動要因に変化が生じてきています。
  旧来の変動要因と何が違うのか?
  今回のコラムは、みなさんも興味深々であろう最近の為替変動要因
  についてお伝えします。

  旧来の外国為替の変動要因の定石と言えば、
  A.2国間の金利差・・・金利が高い国にお金が流れる。
  B.輸出入の需給差・・・貿易黒字の国にお金が流れる。
  
  ところが、直近の激しい為替変動では、これらの2つの要因だけでは
  判断ができないような状況が起こっています。

  日銀が4月4日に大胆な金融緩和を決めた後、1週間で7円程度、
  円安・ドル高が進みました。

  この状況下で、メディアは、「ついに生保が外債投資に動いたか!」
  と報道していました。
  日本の生保が買うとなれば、莫大なお金が動きます。
  「ザ・セイホ」が一気に外債投資に動けば、金融市場で円⇒ドルへ
  なるとの憶測です。

  ところが、ふたを開けて見ると、「ザ・セイホ」は外債を買うのではなく、
  売りさばいていたのでした。

  では、他に円安・ドル高になる要因は何だったのか?

  考えられるのは、
  1.ヘッジファンドの影響
  2.高頻度取引(HFT)の影響
  3.FXのシステムトレードの影響
  
  1のヘッジファンドですが、長期保有目的ではなく、短期売買が中心
  であるため、一方向に為替が振れやすくなります。
  黒田総裁の「異次元緩和」の発表後、一気に円売りポジションを
  取ったと考えられます。

  2の高頻度取引(HFT)ですが、組み込んだプログラム通りに、
  1秒間に何百回と自動売買を繰り返します。
  このプログラムが、外為取引に広がってきているので、一方向に
  大きく振れてしまうという現象が起こります。

  3のFX取引における「システムトレード」ですが、
  為替のプロ(?)がプログラミングしたシステムを、一般の投資家が
  そのプログラム通りに買えば、儲かるという代物。
  好成績を上げたシステムに人気が集中することになり、一方向に
  為替相場が振れやすくなります。

  情報技術がどんどん複雑化し、取引が高速化される中にあって、
  一般の投資家が外貨取引で利益を上げる方法は難しいと思われる
  方も多いのではないでしょうか。

  そんな状況下にあって、唯一利益を出す方法をあげるとすれば、
  「中長期で為替差益をねらうこと」だと思います。
  
  短期の取引においては、そのことばかりを考えている為替トレーダー
  に勝てるわけはありません。

  短期的には変動が激しく不規則な動きが起きたとしても、
  中長期的には、旧来の為替変動要因、つまり、金利差や輸出入の
  需給差に沿った値動きに収斂する可能性が高い。

  これだけの為替変動があると、為替取引で損をする痛みに対して、
  敏感になりがちです。
  ですが、この状態がずっと続くことはありえません。
  
  最終的には、為替は金利と需給の差で為替が動いていくと考えるのが
  ベターな選択肢です。   

  

   ご質問やご不明な点がありましたら、
   お気軽にご連絡下さい。
    メール:waku@bys-planning.com
    Tel:06-4305-4425

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