山本 雅暁
ヤマモト マサアキグループ
富士通,専任5000人育てる クラウドへ人もカネもに見る 経営戦略
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皆様、
こんにちは。グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
8月17日付の日経新聞に『富士通、専任5000人育てる クラウドへ人もカネも』のタイトルで記事が掲載されました。
富士通のクラウド事業への対応については、私も本ブログで以前取り上げました。
クラウドという需要の伸びが期待できる分野への集中投資、マイクロソフトとの提携、グローバル市場での展開など、他の日本企業が考えるべき課題を率先して行っている企業の一つとして注目しています。
今回の記事は、富士通の活動内容の一端をのぞかせています。
主な内容は以下の通りです。
『2011年度末までに5000人のクラウド専任者を育てる。人もカネもの集中投下。
営業とSE(システムエンジニア)、総数25000人の意識を抜本的に改革し、クラウド時代の仕事の進め方をゼロベースで探る。
クラウドで顧客企業が最優先するのはスピードだ。自前技術を使って一からシステムを作り上げることへのこだわりは不要。
他社の技術も組み合わせ素早く最適なサービスを提供できるかがカギとなる。不都合が生じたら即座に見直せばよい。
台湾の半導体大手と生産委託で提携、半導体の設備投資競争と決別した。
その分の投資をクラウドに向ける。10年度は、データセンターの開発・設備投資に1000億円を投じる。。。』
上記記事内容に示す通り、富士通は、集中と選択を行い、半導体投資を止め、経営資源をクラウドに集中しています。
また、世界市場で展開するために、マイクロソフトと提携し、必要があれば他の企業との提携やM&Aを行う考えです。
他のIT・電気電子メーカーは、今後の事業展開を考える上での参考となります。
世界の企業との競合に打ち勝つため、短期間に人、もの、カネを集中的に投下し、自社の強みを立ち上げる。
日本メーカーは、この戦略の構築・実行を求められています。
中堅・大手企業だけでなく、中小企業も同じです。
集中と選択を行って、自社の強みを発揮できる分野に特化して、海外市場を開拓する。
中堅・大手企業と競合しない市場で事業する。
必要に応じて、他社と提携・連携してお互いに補い合いながら、事業展開を行う事が重要です。
決断と迅速な対応がキーとなります。
中小企業は、オーナー経営者の決断で全て決め、迅速に行動できる利点があります。
クラウド事業を例にとると、米ITベンチャーのハイパーオフィス(メリーランド州)が年内にも日本市場に進出し、「クラウドコンピューティング」により、グループウエアを中小企業向けに提供する、との記事が8月17日付の日経新聞に掲載されています。
何もしなければ、国内市場でも外資企業との競争が起こり、事業機会を失う可能性が高くなります。
よろしくお願いいたします。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁
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