対象:住宅設計・構造
最初は、家の中央に中庭が欲しい!と思いました。近所の目を気にせず、外の空間を満喫出来ると思ったからです。しかし、採光はあっても通気が乏しく、湿気も溜まってしまうとのこと。家の中央はあきらめたものの、やっぱり欲しいのでバルコニーの一部に外から目隠ししようかと思いました。しかし、外から見えにくいということは、一度中に入ってしまうと仕事がしやすいという防犯上の欠陥にはならないでしょうか。中庭としての希望は、人目を気にせず洗濯物干し、子供の遊び場、お風呂の窓の向き、として利用したいと思ってます。また採光を遮らないような屋根もつけたいです。
ぶるちゃんさん ( 神奈川県 / 女性 / 30歳 )
回答:5件
中庭について
中庭はプライバシーの確保に優れ、リビングスペースに隣接して計画することでアウトリビングとして利用できるなど、計画によりとても贅沢な空間にもなります。中庭を囲むように居室をレイアウトし設計する住宅を「コートハウス」といいますが、外部と中庭の間仕切りをルーバーや格子状のものを使用したり、家の真ん中が中庭の場合は、居室の開口部を開放することで通風が得られるよう計画することで湿気の溜まりは回避できます。 また防犯については、たいへんデリケートな問題ですが、基本的には敷地への進入方法や門扉の施錠方法、居室サッシでのセキュリティ設備等で考える事になりますので、中庭が防犯上の欠陥になるとはいえないと思います。豊かなライフスタイルが実現できるメリットの方を優先する方が良いのではないでしょうか。
回答専門家
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- (東京都 / 建築家)
- サカイデザインネットワーク有限会社 取締役社長
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中庭がつくりだす広がり
こんにちは、MTKarchitectsの目時です。
お気にされている内容については、中庭を計画する上でのデメリットとなりうることは確かです。
でもそれは、プランの仕方などでかなり解決できるとものだと思います。
防犯上については、その中庭と常に人がいる居室とを隣接させたり、どこの部屋からでもそこを望めるする。つまり視線を通すということです。
また通風や採光については、風の道をしっかり作ってやり、中庭にどうやって自然光を呼び込むかを考えてプランや建物の高さや断面を決めていきます。
ヨーロッパでも中庭を採り入れた住宅や建物はたくさんあります。デメリットをデメリットとしてあきらめてしまうのではなく、色々な発想でより多くメリットに変えていけるものです。
右のプランやイメージパースは、中庭を囲んで様々な居室が配置されているものです。居室は中庭をはさんで東西に、中庭は風の道や採光を考え南北方向に配置しています。こうすることでこの中庭は、どの居室にも面し、どの居室からも行き来できます。中庭中央には東西の部屋を結ぶガラス戸で覆われた廊下があり、このガラス戸を全て開け放つことで、南北に開放されます。
住宅は、デメリットをいかに少なくし、日々の生活のなかでのメリットを増やしていくかが重要だと思います。
回答専門家
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中庭のつくり方によります。
こんにちは、ぶるちゃんさん。
シーズ・アーキスタディオの白崎です。
湿気がたまってしまうかどうかは、中庭のつくり方によります。
高気密の家の中よりよほど空気が動きます。四方を壁に囲まれていれば、体感できる風は低減しますが、中庭とその上部の空気との間には、わずかながらでも温湿度差が必ず生まれるので空気が動きます。
部屋の窓を開けておけば、風が吹いていなくてもやがて空気が入れ替わることを経験していませんか。それと同じ原理です。
例えば、地面が土で、植物を生い茂らせている中庭であれば、土が水分を含んでいる分や植物が水蒸気を発生させている分、天候不順なときなど湿気っぽいと思います。
ですが、ぶるちゃんさんのご希望は洗濯干しや子供の遊び場としてですから、床をタイルなどにしておけば、雨上がりの後でも1日もあれば周りの外部と同じ温湿環境になると思います。
次に、家の中央に中庭があるときの防犯性を心配とのこと。
これも心配しなくてよいと思います。泥棒は下見をして、人通りの多さや逃走ルートを確認すると言われています。通りからまったく見えない位置に中庭があればよいわけです。
家の面積が小さくなるほど、中庭の実現は難しくなります。また中庭のつくり方も様々で、一般論では語れない奥深さがあります。
まずは、実際の敷地図と要望書を持って、建築家に相談してみることだと思います。
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奥村 召司
建築家
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中庭は吉!
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