対象:住宅設計・構造
数年後くらいに家を建てたいと調べているところです。
最近、ホームセンターに行くと入学シーズンを控えているためか、学習机がたくさん並んでいて、子供部屋のことが気になり始めました。我が家は上の子が4歳の女の子、下の子が1歳の男の子です。
子供部屋は7〜8畳くらいの部屋を家具で仕切って使ってはどうかと思っているのですが、市販の家具では中途半端な仕切りになってしまいそうで、なかなかイメージできません。
子供が独立したときのことを考えると、あまりしっかり作りこまないほうがいいと思ったりしているのですが、やはり、きっちりと二部屋作ったほうがいいのかと、悩んでしまいます。
女の子と男の子の場合の子供部屋の仕切り方について、アドバイスいただけないでしょうか?
すずきさん ( 東京都 / 女性 / 36歳 )
回答:8件
まずは子供どうしのコミュニケーションを
はじめまして、MTKarchitectsの目時と申します。
そーですね。子供部屋って、住宅をプランニングしているととても難しいなって思います。それはやはり、子供の成長があるからだと思います。子供はどんどん成長するのに、空間をその時間に合わせて変えていくというのもなかなか難しいものです。
これは個人的な考え方ですが、小学校の中学年ぐらいまでは、一緒の部屋で良いのではと思っています。
ふたりで遊んだり、勉強したり、喧嘩したり…。そうやって2人で向き合うことはとても重要なのでは。大人の世界とは別の、子供どうしのコミュニケーションをどんどんとることで成長していくんだと思います。
ある時期から、やはり男の子と女の子では考え方や自分との違いに目覚めてくると思います。そのときに2部屋に分けても良いのではないでしょうか。そのためにあらかじめ2部屋できるように、フレキシブルな間取りを考えておくべきでしょう。
それでよく私も時々利用するのが、家具で仕切るという考え方です。市販のものではなかなかジャストサイズがないので、やはりその空間に合わせてつくるのが良いでしょう。そして子供がもっと成長してから、間仕切を造り2部屋に造り替え、それまでの仕切っていた家具をそれぞれの部屋のワードローブとして利用するのいいと思います。そのためにも家具は移動できるように作ることが必要です。
もしくは最初から、一緒に<遊び、勉強する部屋>、<寝る部屋>と二つに分けて、成長の度合いを見てそれぞれの部屋に分けるという考え方もあると思います。
大事なことは、はじめのころは''子供どうしのコミュニケーション''をいかにとってやるかだと思います。
ご参考になれば幸いです。
評価・お礼
すずきさん
本当に丁寧にアドバイスをいただきありがとうございました。家づくりの道のりはまだまだ遠いのですが、ご回答いただいた時間を見ると真夜中のようで恐縮してしまいました。アドバイス、とっても参考になりました。
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入り口を2つ用意しておきましょう
家具で仕切るというのは良いアイデアだと思います。市販のものなら安く済むでしょうが、部屋に合わせて製作すると望み通りのものが得られます。
ただご質問にあるように、子どもが独立したあとにその家具をどうするのかという問題があるのは確かです。
そこで以下の選択肢はどうでしょう。
1.分解可能な家具を製作する。
2.間仕切り壁をつくり、必要なくなったら撤去する。
1は別の場所に移動しても使えるような家具にするということです。左右や上下で分割できれば、別の部屋で活用したり結婚したときに持っていくなど長い間有効に使えます。もちろん元の部屋を広く使うことができます。
2は深く考えずに仕切ってしまうということです。始めから入り口を2つ用意しておけば壁をつくるだけで完全に別の部屋にすることができます。壁だけなら費用もそれほどかかりませんし、あとで撤去することを考慮して納まりを工夫しておけば簡単に取り外すことができます。8帖の部屋を2つに分けると4帖しかありませんが、4帖というのは程よい狭さで案外心地よいものです。
できるだけ多くの選択肢を残しておけるような計画にするのが良いでしょう。そのためには、入り口を2つ用意しておくことが一番有効だと思います。
評価・お礼
すずきさん
家具を分解可能にしてしまうなんて、すばらしいアイデアだと思いました。まだまだ先の話ですが、いろいろなアドバイスをいただき、なんだかワクワクしてきました。ありがとうございます!
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間仕切り家具の大きさの概念を捨ててみよう
はじめまして、リーフの澤入と申します。
すずきさんの悩みの一つに、「市販の家具では間仕切りとしてしっくり来るものがない。」という事があるようですが、こんな考え方もありますよ。
「市販の・・・。」と思われる一つの要因に、その家具の大きさがあるのではないでしょうか?では、大きさの概念を一つ取っ払ってみましょう。例えば、一つの大きな本棚という考え方をやめて、複数の中くらいの本棚を組み合わせてみる。間仕切りが必要となる時期までは、違う部屋で使っていてもいいでしょう。
じゃあ、もっと進めて。30cm角のサイコロのようなBOXを大量に組み合わせる、というのはいかがでしょう?子供が小さい頃は、そのBOXが子供のおもちゃ箱になったり、踏み台になったり、一枚の長い板と組み合わせれば滑り台になったり。小学校くらいなら、そのBOXを2段重ねにしてみて、あいまいに、しかし、しっかりとお互いのテリトリーをわけてあげてみる。きっとこの頃は、子供が大好きな基地遊びや、ままごとハウスのいい材料となってくれるかもしれません。そして、中学校に入る頃になったら、天井近くまで積み重ねて、しっかり間仕切り、本棚や飾り棚として使う。
この程度のものなら市販のものでなくても、大工さんに頼んで作ってもらってもいいのでは?色は、木のままでもよし、ご自身で塗るのも楽しいでしょう。使い方は、お子さんの想像力で無限に広がってくれるでしょう。大きなブロックみたいなものかな? 注意点としては将来的に間仕切りとして使うものですから、各パーツが確実に、安全にジョイントできるように大工さんに細工をしてもらっておいてください。
一つの概念を壊す事で、可能性は広がります。参考になれば幸いです
評価・お礼
すずきさん
主人と読んでいて思わず唸ってしまいました。主人は自分が作ると意気込んでますが、私は安全にジョイントできるようにするにはプロじゃなくちゃと思います。
だんだんイメージが広がってきました。本当にありがとうございました。
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市販の家具で仕切る
すずきさん、こんにちは。
我が家を例にとって、お話し致します。
現在、中学2年の息子と、小学校5年と6才の娘がいます。
子供に関して共通するのは、4才くらいになったら、自分の陣地を与えてあげること。部屋を与えてあげることではありません。大切なのは、自分のものを片づけ、しまっておく場所を設けてあげることです。自分だけものを収納しておく場所やそれを飾ったり、レイアウトやカラーリングしたりする場所を確保してあげるのです。そうすれば、お友達が来て、いろんなもので遊んだ後も、どこに片づけなければならないか自覚できるだけでなく、創造力や個性も養われます。下の娘の陣地は、今リビングの一角にあります。お友達と一緒に遊んだ後は自ら片付け、時には台に向かって一人でお絵かきをして過ごしたりしています。
上の二人には、8畳ほどの部屋に、2段ベッドと机2つを置き自由に使えるようにしていました。息子が中学になったのを機会に、ある程度区画して各々の場を与えてあげることにしました。具体的には、元々あった2段ベッドを中央に配置して、上下反対側から合板のパネルを打ち付けました。息子は下段を、娘には上段をそれぞれ反対側から利用できるようにしたのです。そして各々の場に机と本棚、洋服掛を配置しました。これならば既存の床、壁、天井を痛めることなく、簡単に模様替え出来ます。扉は今は設けていません。
今後、自立のために扉が必要になったとしても、家族で一緒に住んでいる限り、鍵までは必要ないと思っています。
子供に関しては、成長に合わせて対応が必要になってきますので、ある程度の無駄も考慮しておくことが大切だと考えます。
(我が家も息子が高校になったらどうなるかわかりませんので)
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氏家 香澄
インテリアデザイナー
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子供部屋の仕切りについて
すずきさんこんにちは。はじめましてリベルデザインの氏家です。
女の子と男の子のご兄弟の場合はやはりいずれは部屋を仕切りたいという希望がでてくるでしょうね。それがいつになるかはお子さんたちの性格や関係などによってケースバイケースだとは思いますが目安としては中学生になる頃…でしょうか。
あまりがっちりと仕切らずにゆるやかに仕切る方法としては「家具で仕切る」「布で仕切る」「パネルで仕切る」などの方法があると思います。本来部屋と部屋を仕切る間仕切壁はまず壁内部に間柱という木又はアルミの柱をたててそれをサンドイッチするようにプラスターボードというパネルをはり表面をクロスなどで仕上るので薄くても75mm-135mm程度の厚みがあるのです。「パネルで仕切る」というのはそういったがっちりとした壁をつくるのではなく30mm程度の簡単なパネル材をたててしきる方法でこれなら比較的簡単な工事で仕上がります。
お子さんたちのプライベート空間はこうした簡単な仕切りで小さくつくってもまったくOKだと思いますが、家族みんながつどうリビングダイニングは心安らぐあたたかい場所にして中学生高校生になっても家族同士がコミュニケーションをとれる場であってほしいなと思います。また、ヒントとしては比較的広めの空間であれば置き家具で仕切るのもよいのですが今回のように4畳ほどの二部屋にするようなタイトなスペースの場合は造り付の家具などを計画したほうが空間をすっきりと有効に活用することができると思います。そうした工事の際には是非私たちのようなインテリアの設計者にご相談ください☆
評価・お礼
すずきさん
仕切り方にもいろいろとあることがわかり、ちょっとイメージが広がりました。アドバイス、とっても参考になりました。夜遅いお時間まで、ほんとうにありがとうございました。
村上 春奈
建築家
1
子供の成長に合わせた可変性のある子供室を
すずきさん、こんにちは。
村上建築設計室の村上春奈と申します。
女の子と男の子の2人のお子さんがいらっしゃるとのことですが、子供室の考え方の基本は、いままで他の方がお答えになった方向でよろしいのではないかと思います。
まだお子さんの年齢が小さいですし、子供同士で遊ぶことも大切ですので、しばらくはなるべくオープンな形で大きな一つの部屋として使われるのがいいと思います。ただ、その際、将来の部屋の使われ方をある程度想定し、可変性(ドアを2つ設けておく等)をもたせたプランニングをしておくことが重要ですね。
そして、子供達がある程度の年齢に達したら、「性別が違うから」ということだけでなく、「個人として扱う」ことによる個室の必要性が出てくると思います。(中学生くらいになると、聞く音楽が違ってきたり、部活動や塾通いなど生活時間帯のずれが生じてきたりすると思います。)
具体的には造り付け家具や間仕切壁などで2部屋に区切ることになると思いますが、このとき、子供があまり個室にこもらないようにするため、部屋を閉鎖しすぎないよう、また快適すぎる部屋にしないよう計画された方がいいかと思います。
家のなかで家族の気配がそれとなく伝わる、そんな家を計画されるといいのではないでしょうか。
評価・お礼
すずきさん
「快適すぎる部屋にしないよう」というのは、目からウロコという感じです。アドバイスいただきありがとうございました!
宮原 謙治
工務店
1
子供部屋の考え方・・・。
大阪の住宅屋・幸せこだわり住宅職人謙さんです。
子供部屋を考える時に大切なことは、子供部屋の役割を研究することが大切です。家造りの計画をする場合は、どの部屋にもその役割は何かを理解しないと大変なことになってしまいます。
子供部屋が必要になるのは、小学校高学年の時期ですが、その時にどうような子供部屋をあたえるかがポイントです。
子供部屋は勉強する場所と寝る場所です。
その為に子供部屋にどのような環境と機能を持たせればいいかです。特に子供部屋を昼間に使う季節にどのような部屋であるべきかが、意外と曖昧です。また、子供の性格を考えて子供部屋の計画をすることも大切です。
子供部屋の環境は、子供の将来がどのようであったらいいのでしょか?子供はいずれ独立していきます。その時に、社会の荒波を乗り切れる気力と気迫が培い育まれる環境の子供部屋が出来れば、そのような子供部屋を親として欲しいかどうかの判断をすればいいのではないでしょうか?
子供部屋は、ご質問の場合は、別々の部屋がいいでしょう。隣同士であれば、建具などで仕切ればいいと思います。
広さは、収納を考えてあげれば4,5帖あれば十分です。
位置は、定石なら北側の窓を利用できる場所です。北側の窓は、昔から『子育ての窓』と言われ、質実剛健・精神集中できる子供の性格の形成に重宝がられた窓です。
そして、忘れたくないことは、子供が家を出て行ったとその部屋をどのように使うかを考えておくこともポイントです。間仕切りをとって広く使いたいならそれに対応できるように、梁や壁の造り方を考慮すればいいですね。
『子供部屋は、間借りである!』
謙さんが、お施主様に話すことのひとつです。
横山 彰人
建築家
1
子供部屋 の仕切りの考え方
中学校に入る頃までは、専用の子供部屋は必要では無いと思います。リビングの一角のコーナーか大き目のダイニングテーブルが勉強する場であっても良いと思います。
子供は親のいるところが一番好きですから、なまじ早い年齢から子供部屋を与えても部屋では勉強をせず、リビングで勉強をする子供が多いのです。
子供の成長の度合いにもよりますが、家中が勉強部屋 という考え方の方が子供の成長にとっては良いように思います。
成長の度合いは子供によって差がありますのでその見極めが大切ですが、子供部屋も変化していくものだと思っています。
最終的には個室の選択になるにしても、男の子と女の子の場合個室に移る前の段階に、ベットスペースのみを仕切り、後はオープンスペースという考え方もあります。
部屋の間仕切りですがやはり市販の家具は部屋の寸法に合いませんし、色をあわせるのも難しいので、子供の成長に合わせて簡単に移動や取り外せる仕切りをつくってもらう事を、おすすめします。
しかし、部屋を二つに分ける場合に仕切りだけにとどまらず、様々な検討事項が出てまいります。 チェック項目として参考にしてください。
・それぞれの部屋の照明のスイッチ、コンセントの数、
・出入り口が1ヵ所か2ヶ所か、またドアか引き戸か。(引き戸の方が良いと思いますが)
・窓の位置。それぞれ均質に光が入るかどうか。
・冷暖房の考え方。
・間仕切りをなんで仕切るか。 本棚、収納、ベット、パネル、そしてその高さは。
このように仕切りをしたあと、それぞれの部屋に 机、本棚、収納クロゼット、ベット をレイアウトすることは小さな空間ゆえ、以外に難しいのです。
たかが間仕切りとは考えず、設計の方と相談をし部屋にあわせて提案をしてもらいながら、進めた方が良いと思います。
分からないところがあれば、事務所までご連絡下さい。 横山彰人
(現在のポイント:2pt)
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