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対象:住宅設計・構造

二重の防湿シート施工の効果について

住宅・不動産 住宅設計・構造 2007/08/30 10:11

関西のある北欧輸入住宅のモデルハウスに見学に行った時に感じた疑問です。

その住宅は木質パネル工法で,ロックウール(以下RW)による内側充填断熱です。
構造模型によると,2×4材と2×2材をつないで実質的に2×6としてのパネルを構成していました。強度としては全く問題ないとは思うのですが,気になったのは透湿の考え方です。

外部(外壁)側に2×4材があり,その内部に100mmのRWが充填され,断熱材の室内側に防湿気密フィルムが貼られています。さらに室内側に2×2材があり,その内部に50mmのRWが充填され,室内側に防湿気密フィルムが貼られています。(不慮の事故に強い,2重の防湿構造 を特長として謳ってあった)

この構造では,何らかの理由で室内の湿気が壁体内に入ってしまった時に,外気側100mmの防湿フィルムに遮られ,湿気が室内側50mmの断熱材内に閉じ込められてしまうのでは,と疑念を持ちました。

住宅会社は「結露の心配は全くない」,と言い切られるのですが,上記の疑念が晴れるには至りませんでした。
構造材の厚みも断熱材の厚みも十分とは思うのですが,結露の危険性を排除するための透湿を考えた場合に,「心配が全くない」と言い切れるのか,専門家のご意見をお聞かせ頂きたく,宜しくお願いします。

なお,簡略化した構造は以下の通りです。
(外気側)外壁>通気層>胴縁>透湿防水シート>構造合板>RW100mm>防湿気密フィルム>RW50mm>防湿気密フィルム>構造合板>壁紙(室内側)

ちゅうさん ( 兵庫県 / 男性 / 32歳 )

回答:3件


表面結露とは関係がないのでは。

2007/08/30 14:17 詳細リンク
(5.0)

こんにちは、ちゅうさん。
シーズ・アーキスタディオの白崎です。

兵庫県で合計150ミリのロックウールはかなりのハイスペックですね。
また、今から4年程前に私は縁があって、『ディテール』という建築の専門雑誌で「ハウスメーカーのディテールテクニック」という連載をやりました。その時、大手8社を取材させてもらいましたが、2重の防湿気密フィルムを考えているところはありませんでした。
兵庫でこの断熱材の厚さは次世代省エネ基準を大きくクリアしています。
私が調べる限り(※)、「次世代省エネの断熱仕様を守り、全館空調をしていれば、結露の心配はない」という結果が出ています。

(※)建築技術別冊「結露の完全克服マニュアル」・・・この本は幾つかの論文を編集したものです。

ここで言っているのは、実験データをとるために、室環境を定常状態にしている。つまり、全館空調が前提での論文です。つまり、北海道のように全館暖房が普及している地域では、有効な実験データと論文です。

兵庫県の、ちゅうさんの住宅は全館空調を予定していますか?そうであれば、住宅会社の言うとおり。
居室のみで廊下などは空調しない個別空調であれば、「結露しない」とは言い切れません。

どんなに断熱材を施しても、ゆっくり時間をかけて熱は伝わっていきます。時間がどの位かかるかが断熱材の性能数値だと思ってください。
つまり、空調しない部分があると、時間をかけて外気の温度に近づいてしまうわけです。そうすると、結露の心配がでてきます。
個別空調のときに大事なのは、空気を動かして、なるべく館内の温度ムラをなくすことです。

2重の防湿気密フィルムは壁内結露に有効ですが、壁表面に発生する結露にはあまり関係がありません。

評価・お礼

ちゅうさん

『内側に気密フィルムを2重に入れるので、湿気が入りにくい環境になっていると思います。
仮に湿気が壁内に入ったとしても、構造材を痛めるところまではいかないと思っていいです。断熱性能がゆっくり落ちていくぐらいでしょう。』

この回答を頂けて、大変心強く思いました。
専門的な知識を持つ第三者の存在って、いいですね。本当に白崎さんには感謝しています。
お忙しい中貴重なお時間を割いて頂きまして、ありがとうございました。

構造合板は、外側はもしかしたら構造合板ではなく、透湿抵抗の低い別の素材かもしれません。構造模型を見て、勝手にそう思い込んだのかもしれません。今度行った時に再確認します。ご指摘ありがとうございました。

本は今まで初心者向けからマニアック向け(二級建築士の入門書)までいろいろ読んできましたから、なんとか探してみたいと思います。住宅は人間が作るもので、不完全なものですが、無理のない安定した枠組みさえ構築しておけば、ほぼ不満のない住まい方ができるはず、と考えています。まだまだ勉強中ですので、また機会があれば、ご指導をよろしくお願いします。。

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質問者

ちゅうさん

重ねてお聞かせください

2007/08/30 17:18 固定リンク

大変分かりやすい解説をありがとうございました。「結露の完全克服マニュアル」は図書館にあるのでしょうか。今度探したいと思います。

まず,空調は,1階・2階とも中央部にホールを設け,各階に1台のエアコン+計画換気によって,全館空調を実現したいと考えています。ですから,気密と断熱がしっかりしていれば,空調しない部屋・廊下での壁面(窓面)結露は避けられると思います。(逆に言えば,白崎さんの仰るとおり,個別空調にすれば,壁面結露の危険と隣り合わせである,ということですね)

ところで,是非重ねてお聞きしたいのですが,
私が読んだ結露の本で,「透湿の考え方は外に向かって開放」というくだりがありました。まず部屋側の壁面では防湿気密フィルムをしっかり施工して,壁内(構造材や断熱材)への湿気の侵入を防ぐ。一方で外気側には壁内に入り込んでしまった湿気を外部に放出できるように,外に行くほどに透湿抵抗の低い素材を設ける。:といった内容です。

この考え方が正しいならば,この住宅会社の構造では,50mm部分に入ってしまった湿気が,その外部にある透湿抵抗の高い2層目の防湿気密フィルムに阻まれて行き場を無くし,結露水となって50mmのロックウールや2×2材を傷める,ということにはならないでしょうか。
せっかくの高仕様が,1層目の断熱材や構造材の寿命を短くするものならば,問題ありだと思いますので。

この住宅会社は窓の性能も高く,ムク材を多用しており,私も妻も大変気に入っているのですが,この点だけが気がかりなのです。(いわゆる大手のハウスメーカーではない地域ビルダーです)
もうひと声,安心できるコメントをいただけないでしょうか。宜しくお願いします。

ちゅうさん (兵庫県/32歳/男性)


湿度の心配がない断熱材と壁内結露50年保証付きの家

2007/09/01 23:37 詳細リンク
(5.0)

ちゅうさん、初めまして。
建築プロデューサーの佐藤昌史です。あなたにとって いい家の知識として分かち合えれば幸いです。

プロとして、素人の方がここまで勉強されたことは脱帽です。
だからこそ、いいかげんなことが言えないと思いました。

家づくりのプロとして、佐藤が自信を持ってお伝え出来ることは、ご質問にあるような心配の無い家が実はあることをお伝えしたいと思いました。

もちろん、佐藤のお伝えする情報を鵜呑みにする必要はありませんし、情報過多の時代ですから、もしかするとちゅうさんには価値観の違いあるかもしれません。
そのため、ちゅうさんが最終的に決断されたことが一番正しい答えだと思います。

さて、本題に入りますが、実は、お悩みのことに関して、まったく気にしないで済む家が存在します。

それは、高温多湿な日本の気候における断熱材の基本とも言える「湿度を吸収しない、そして、防湿気密フィルムもいらない家」があります。

ご存知かも知れませんが、住宅先進国の家づくりの知識をお調べ頂ければお分かり頂けると思いますが、「湿度の高い国では、湿度対策済みの断熱材を使用することが大前提」です。

そして、湿度対策済みの断熱材であれば、当然のことならば長期保証はもれなく付けるべきです。

ご心配された内容については、これから政府が本格的に住宅会社に指導する「200年住宅ビジョン」では、当たり前の基準です。

200年の保証はありませんが、業界でもめずらしい「壁内結露50年保証の家」は、2007年現在あります。

ちゅうさんにとって、いい家の知識のひとつになれば幸いです

評価・お礼

ちゅうさん

佐藤さん,回答ありがとうございます。
回答を読ませていただきまして,共感できる部分が多く,うなづいておりました。

人生で一番高い買い物は家ではなく,住宅ローンである,というのは世間では一つの事実でしょうね。
であるからこそ,私は今すぐに家を建てるつもりがありません。ですが,近い将来に家を建てるのは間違いなく,そのときに失敗したくないので,いろんな知識を吸収し,いい家・そしていい家を建てられるビルダーを選びたいと思っています。(私が考えているのは金利込みではなくて,本体そのものだけです)

こう書いてしまうと少し佐藤さんのお考えにそぐわないかもしれませんが,佐藤さんの価値観もお聞かせ頂いてよろしいでしょうか。後日メールさせてください。

ありがとうございました。

質問者

ちゅうさん

それはFPの家ですか?

2007/09/02 09:46 固定リンク

今候補に挙げているもののひとつにFPの家がありますが、そのことでしょうか?
ちなみに最寄りのFPグループの工務店を見つけていますが、モデルハウスを持っていないため、訪問するのに躊躇しています。
この他に佐藤さんのご存じのビルダーがありましたら、教えて頂けませんか?

200年住宅ビジョンのお話は恥ずかしながら初耳でした。これからますます建築技術の底上げが図れるかもしれませんね。
そうすると、技術競争とコスト競争があいまって、消費者にとっては願ったり、の話です。

現時点では、資金の問題もありまして、まだ具体的にどこか一つに絞って進めていくつもりはありませんので、「良い家」の知識はどんどん吸収したいと思っています。
ありがとうございました。

ちゅうさん (兵庫県/32歳/男性)


防湿シートについて

2007/09/03 18:41 詳細リンク

初めまして、工藤と申します。
質問内容の回答になっていないかもしれないですが、室内側の構造用合板下の防湿フィルムは、あくまで冬季における、内部結露(湿った室内の空気が、壁の中で結露)を防止する為のものだと思います。

質問者

ちゅうさん

確かにそうだと思います

2007/09/04 08:34 固定リンク

工藤さん、ご回答ありがとうございました。

確かに防湿気密フィルムの目的は冬季における室内に発生した湿気を構造材や断熱材に伝えないために施工するものですよね。しかし、人間のする工事には不完全なものがありますし,夏季に湿気が外気にあるので、断熱材の内部に湿気が入り込むことは十分考えられます。
そこで,内部の湿気を外部に排出するために、わざわざ透湿構造(通気層・透湿防水シート)を設ける、と理解しています(湿気は湿度の高い方から低い方に流れる)。
それでは、壁体内100mmロックウールの室内側の防湿気密フィルムは、50mmロックウール内部の透湿を妨げないのでしょうか。

ぜひ!もう一歩踏み込んだ回答をお願いできませんか。(ダメだよ,とのプロのコメントがあるならば,残念ですが,この住宅会社は候補落ちになってしまいます)

ちゅうさん (兵庫県/32歳/男性)

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