対象:住宅検査・測量
回答:1件
地盤調査の期間について
不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、一般的に言われる地盤調査結果がでるまでの期間は、
概ね10日前後です。
但し、地盤調査にはいくつかの種類があり、調査方法や天候によっても変わってきます。
現在、住宅建設時に最も採用されている調査方法がスウェーデン式サウンディング試験と
言われるもので、調査自体は半日程度で行えます。
その結果を報告書としてまとめる時間が、一般的に7日~10日くらいが多いと思います。
もちろん、その時期の忙しさなどが原因で、報告書の作成期間が変わることもあります。
標準貫入試験というものもあり、こちらは調査自体にかかる日数が2~3日程度と、
スウェーデン式サウンディング試験よりも期間がかかります。
標準貫入試験に加えて可能となる、孔内水平載荷試験や現場透水試験も行うと
5~10日程度の期間がかかり、さらに土質試験なども加えて行えば、それだけで10~15日
程度の期間が掛かると思われますので、報告書作成と合わせると1ヶ月近くかかることも
あるようです。
スウェーデン式サウンディング試験と標準貫入試験の違いについては、
簡単ではありますが、以前に掲載したコラムも参照してみて下さい。
※不確定な契約条件の注意点-22:地盤改良費-3
http://ameblo.jp/adcast-escrow/entry-11576686420.html
報告の仕方や内容は、同じ土地の同じ調査結果に基づく説明でも、
会社や担当者のプレゼンレベル、仕事への姿勢によって若干変わると思います。
おそらく、N値といわれる地盤の固さを表す上での目安となる数値が、
深さごとにどれだけの数値が出ているか、その土地の土質やN値から判断される、
当該地に適している基礎はどの種類か、または地盤改良を必要と判断される状況なのか、
地盤改良が必要な場合は、一般的によくある柱状改良程度のものか、それとも
敷地の広さや使う本数、必要とする深さによって改良費が大きく変わることが多い、
鋼管杭などの地盤改良が必要な軟弱地盤なのかくらいは説明されると思います。
尚、新築住宅を建築する場合、「構造耐力上主要な部分」「雨水の侵入を防止する部分」の
瑕疵について最低10年間を義務づける法律:品質確保の促進に関する法律(品確法)が、
平成12年4月に施行されました。
この品確法が施行される前までは、瑕疵担保期間は2年間しか法律的な義務がありません
でしたが、品確法が施行することにより、施工業者は10年間、建物について保障しなけ
ればならなくなりました。
以降、家の傾きなどが責任期間内に起きないよう、以前なら全物件の10%~15%程度
だった地盤改良工事が、現在では全体の80%~90%行われていると言われる程、
状況に変化があったようです。
逆を返せば、長期に渡って住む・貸すための住宅が、それまで長期的な視点を考慮
されずに建築・販売されていたということなのでしょうが・・・
スウェーデン式サウンディング試験、標準貫入試験の、それぞれの調査結果の
見方については、不動産仲介営業マンでも知らないことや間違った認識で、
リスクの説明を正確に出来ていないケースも多くあります。
先程リンクを貼ったコラム内で、調査結果の簡単な確認ポイント等もご紹介して
いますので、何かしらの参考になればと思います。
以上、ご参考になりましたでしょうか。
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/ 藤森哲也
評価・お礼
元気くんさん
2013/12/24 16:28詳しく教えていただきありがとうございます
。ドキドキしながら結果を待とうと思います。
回答専門家
- 藤森 哲也
- (不動産コンサルタント)
- 株式会社アドキャスト 代表取締役
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?
売ってしまえば終わり・・・になりがちな不動産業界の現状に疑問を抱き、不動産購入には欠かせないお金の勉強をスタート。FP資格を取得。住宅購入に向けての資金計画、購入後の人生設計までトータルにサポートする「一生涯のパートナー」を目指しています。
(現在のポイント:-pt)
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