対象:住宅設計・構造
デザインだけでなく施工のことも良く考えて
ボンさん、はじめまして。
design studio bAOBabの鈴木と申します。
陸屋根に関して、みなさんがいろいろと参考意見をおっしゃっていただいているので自分の場合について書かせていただきます。
わたしも四角い家はかっこいいと思うデザインの一つです。デザインしてみたいとも思うのですが、自分が設計する場合、陸屋根はやりません。
なぜなら木造の場合、防水をしっかりやっていても常に紫外線の当る屋根部分については他の部分よりも劣化しやすいし、躯体の動きなどによって防水層を傷めて、それが原因で雨漏りが発生することが考えられるからです。
やはり、屋根は勾配屋根にして屋根材を葺いて仕上げることをおすすめします。そしてできれば庇をできるだけ出す方が良いと思います。外壁材の雨水に対する保護、日射の問題など庇があるかないかで結構変わります。
もうひとつ来年始まる住宅瑕疵担保履行法(義務化)では、陸屋根が保険の対象になるかどうかわかりませんし、対象になっても大きさが限られることも考えられます。
日本の気候、風土を考えればやはり、勾配屋根、庇というものが機能を発揮すると思います。
陸屋根をやる場合、慣れた設計者と施工者を見つけて相談することが大切だと思います。そして万が一瑕疵が発生した場合のことも含めて検討されることをお薦めします。
なんだかネガティブな感じになりましたけど、より良いすまいを作るにはデザイン性と機能性、施工性のバランスをしっかり考えることが大切です。
ご参考頂ければ幸いです。
回答専門家
- 運営 事務局
- ( 東京都 / オペレーター )
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
(現在のポイント:1pt)
この回答の相談
住宅情報誌を見て勉強中ですが、四角い家が格好いいと思います。
でも、ほとんど屋根が写真に写っていないので、どうなっているか分かりません。
友人に、セッパンと言って、工場と同じ様な波形の鉄板と聞いたのですが、雨の音や、夏の暑さはどうなのでしょうか?
ボンさん (静岡県/37歳/男性)
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A