対象:ペットの医療・健康
犬の突然死について
今回はとてもつらい経験をされ、その心中以下ばかりかと思います。
さて、このようなケースは珍しいとは思うのですが、私も似たような経験を何度かしております。
以前あったのは、飼い主様と動物病院に来られ、その後しばらく買い物をしてから自宅に帰られたワンちゃんで、家についた途端、自宅で留守番をしていた同居のワンちゃんたちに一斉に攻撃され、そのまま命を落とされてしまったというケースです。
飼い主様いわく今までも同様のことはあったのに、なぜ急に攻撃する自体になったのかは全くわからないが、やはり長時間一緒にいて、嫉妬を受けたのでは、とおっしゃってました。
実際のことはやはり本人同士にしかわからず、また現場を見ていた人もいないとなると単なる想像のお話になってしまうのですが、仲が良かった子たちが急に、という事態は稀にあるようです。
予防策とすると、しいてあげるとしたら、飼い主様が家を開けるとき(もし喧嘩になっても仲裁できないとき)は部屋を分けるか、ケージに入れるかして、無制限の争いを避けるということくらいかもしれません。
飼い主様のいらっしゃる時間なら、万一争いが起きても、仲裁が可能だと思いますので、隔離しなくても良いのかもしれません。
また手術に関してですが、おそらく難しいと思われます。
心マッサージが必要な状態となると、もはや内蔵出血が主原因の死と言うよりも、痛いなり失血なりによるショック死に近い状態であり、内蔵出血を止めれば済む話ではおそらくないと思われます。
このような状態で、全身麻酔をかけて手術を決行するのはあまりにリスクが高く、もし私が担当していたとしても、手術に踏み切りはしなかったと思います。
意識が、と言うよりは手術できる状態まで持っていく治療過程でのしと考えるべきであり、おそらくより生存率を上げるための選択だったのではと思います。
私も手術が必要な病気で、手術をするための治療(点滴による血圧上昇なり、投薬なり)中に、助けてあげられず、見送らざるをえないシチュエーションを何度も経験したことがありますが、その場での手術が最善の手であればもちろんしたはずであり、おそらく手術を実施することが不可能なくらい状態が悪かったのではないでしょうか。
あくまで現場を見ていないものの、想像のお話ですので、参考程度にお考えいただければと思います。
回答専門家
- 沖田 将人
- ( 富山県 / 獣医 )
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
このQ&Aに類似したQ&A