お母様が，介護を忘れて自分の時間をひととき作れるような方法を，考えてあげて下さい。

　こんにちは。カウンセリングルーム聴心館　国府谷です。精神医学や脳神経科学をベースに認知行動療法を中心とするカウンセリングをしています（医療行為は致しません）。カウンセラーの立場からは，判断することは医師法での診断に該当するため，直接的な表現は致しませんのでご了解下さい。

　おばあさまとお母様を心配されるだいがくせいさんのお気持ち，よくわかります。その場に居合わせたら，いたたまれない気持ちになりますよね。

　お話の文面から判断すると，おばあさまもお母様もごく普通の状態の方と思われます。手術を受けて弱気になっているおばあさまもお気持ち良くわかりますし，介護で苛立つお母様もしごく当然のことと思われます。むしろ，一度は怒っても頭を冷やしてくると優しくなれることは，大人としてとてもすばらしい方のように思います。

　お母様が介護の件で最後の受け皿になっていらっしゃいますよね。具体的に何をしているかという意味ではなく，精神的なものです。まわりの方は，自分の余裕のあるときに協力されていると思いますが，お母様自身は，時間的にあるいは精神的に，余裕が無くても，最後の最後は自分で介護しなければならない。気を抜くことができないわけです。

　その意味から，だいがくせいさんがご兄妹と協力して，お母様が一日介護のことを考えなくて済む日を作ってあげられると良いと思われます。具体的な作業をしなくて良いというのではなく，心配しなくて済む日を作ってあげることです。代わりに介護してあげても，しょっちゅう「あれはどうやるの」「これはどうするの」と聞いては意味がありません。介護のことを忘れて過ごせる日を，週に一日くらい作ってあげて下さい。

　だいがくせいさんの優しい気持ちが伝わってきました。必要あれば，お母様へのカウンセリングなどで協力することも可能です。皆さんが笑顔で過ごせることを願っています。