離婚を乗り越え、再婚した妻は破滅型人間だった… - 離婚問題全般 - 専門家プロファイル

岡野あつこ
株式会社カラットクラブ 代表取締役
東京都
離婚アドバイザー

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岡野あつこ
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閲覧数順 2024年04月26日更新

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離婚を乗り越え、再婚した妻は破滅型人間だった…

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自動車整備工場を営む幸作さん(35歳)は、スナックでアルバイトをしていた陽子さん(39歳)と知り合い、
天涯孤独の人生にすっかり同情して結婚しました。
再婚だった幸作さんは、そのことも気にせず嫁に来てくれたことに、初めは感謝していたのですが・・・・・・。



私は、もともと車好きで、趣味が高じた形で知人の自動車整備工場で働いていました。26歳のとき、そこの社長の従妹と知り合い、最初の結婚をしました。かわいい子でしたが、結婚したときにまだ19歳だったこともあって、家事も満足にできず、だいぶ苦労しました。

「少しは料理でも習ってきたら?」

このひと言が、当時の妻の癇に障ったらしく、その日から妻は、昔の仲間と遊び回り、家に戻らなくなってしまいました。

その様子を見ていた社長が、申し訳ないからと「離婚した方がいいんじゃないか?」と言ってくれたことで踏ん切りがつき、私は離婚しました。ところが、そのことが元妻やその親にとって気にくわなかったらしく、ありもしない暴力や借金の作り話をでっち上げられてしまいました。結局、社長との信頼関係を保てなくなり、退社する羽目に。

それでも、自動車整備の仕事がしたかった私は、借金をして、自分で整備工場を始めました。それから6年が経ち、社員にも恵まれ、工場も軌道に乗り、借金も全部返済できました。

そのお祝い気分で、私はスナックに飲みに行きました。行きつけのスナックでしたが、見たことのない女性が働いていたので、マスターに聞きました。

「あれ、あの人、見たことないね? 新人さん?」

「彼女は、陽子ちゃんっていってね、一人で転がり込んできたんだよ」

事情を聞くと、彼女はこれまでの人生で、何人もの男にもてあそばれ、暴力を受け、そしてだまされ続けてきたということでした。そんな人生から逃げ出すために、生まれてからずっと住んでいた土地からここへ移って来たということでした。(※1)

私は、彼女のことが気になって、毎日スナックに通い、ついには意気投合して付き合うようになりました。間もなく陽子は、私の自宅に引っ越してきました。彼女は男の一人暮らしの家に花を咲かせてくれたのです。家事もやってくれるし、私はやっと人間らしい暮らしを手に入れた、という気分でした。

やがて半年が過ぎ、私が帰宅したら陽子が寝ていたことがありました。私は、体調が悪いのかと思って驚きました。

「陽子! 大丈夫か? 具合が悪いのか?」

「幸ちゃん、ごめんね。急にめまいがしちゃって、ずっとねてたの。きょう、食事の支度もしてないし、掃除もしてないし・・・・・・」

「いいよ。そんなこと気にするな。いいから休んでろ。俺がやるよ」

陽子は、翌日も同じ状態でした。病院に連れて行こうとすると、気分が悪くて起き上がれないと言いました。私は本当に心配しました。(※2)

ところが、そんな状態が半月ほど続いたとき、友人が言いました。

「陽子さん、パチプロなの? 朝からずっとパチンコ屋にいるね」

「人違いだろ? 陽子はこのところずっと体調が悪いんだ」

「そんなことないよ。じゃあ、あした見に行ってみなよ」

私は半信半疑でしたが、友人の言うパチンコ屋に行ってみました。そこにいたのは、見たこともない陽子の姿でした。

「陽子! 何してるんだ! 体調が悪いんじゃなかったのか?」

「あ、は、は。や?だ、何言ってるの? あたしはここで稼いでいるんじゃない。あんたのためでもあるのよ!」(※3)

「馬鹿やろう! すぐに家に帰れ!」

陽子は文句を言いながら家に帰りました。その日は仕事を早めに終え、私は陽子と話し合うつもりで急いで帰宅しました。陽子は、雑誌をめくって、袋菓子をバリバリと食べながら横になっていました。

「おまえ、酔っぱらっているのか? 何時だと思ってるんだ?」

「だって、あんたが急に家に帰れって言うから・・・・・・。することないから飲んでたんじゃない」

家の中は、一人暮らしのころよりも散らかっていました。まるでわざと散らかしたような状態でした。私は目の前が真っ暗になり、もう怒る気もしなくなりました。(※4)

それをいいことに陽子の毎日は、堕落の一途でした。朝から酒を飲む、お金が足りないと酒を万引きする、酔ったまま原付で出かける、夜になっても帰ってこない、携帯電話を勝手に解約する、簡単に借りられる法外な金利の金融会社から借金をする、服や調度品を売る、テレクラで知り合った男と遊ぶ・・・・・・私には、これ以上ひどい状態というのは想像できませんでした。(※5)

「陽子、俺はどうしたらいいんだ?」

「あんたは働きなさいよ。あたしはあたしでやることがあるのよ」

「でも、おまえがこんな風じゃ、俺はいくら稼いだって足りないし、俺の生活はメチャクチャだ!」

「なんか文句あんの? あんただって、あたしのカラダが目的だったんでしょ? きれいごと言わないでよ」

私は、怒りで殴ってしまいそうな自分を抑えるので精一杯でした。そして、悲しくなって男泣きに泣いてしまいました。

「なに泣いてんのよ! みっともな?い! あんたって、ホントにダメ男だね」

こんなことがあっても、私は陽子を許したい。そこには、自分は二度も失敗したと思いたくないかろというものもあります。それに、なによりも自分なら陽子を救えると信じているからです。(※6)

ただ、今のままでは、陽子はもっと堕落していくでしょうし。私も決して真面目だけで生きてきた訳ではないのですが、これ以上手がつけられない世界に入り込まれたら、今度は本当に救えないと思っています。陽子には更生してほしいと思っているのです。

ある朝、目が覚めると陽子が朝食の支度をしていました。みそ汁の匂いが家の中に漂って、キッチンに立つ陽子は女神のようにきれいに見えました。

「おはよう。 食事できてるよ」

「おはよう。 いつ支度したんだ?」

「今日ね、朝4時に起きて、コンビニで買ってきたのよ」

にこやかな陽子は、前夜寝る前に酔っぱらっていた女とは、全く別人でした。私は、陽子が生まれ変わったのだと喜びました。

その日、仕事を終えて帰宅すると、朝の陽子はもういませんでした。
泥酔し、テーブルに足を乗せてテレビを見て笑っていた女、それが私の妻・陽子だったのです。


※1 男性には、不幸な女性を救いたくなるような優しさが備わっているようです。しかし、その中途半端な優しさが自分の人生を台無しにすることも。
※2 本当はどんなふうに具合が悪いのかを絶対に聞くべきでした。実際に悪い病気だったら困るでしょう?
※3 売り言葉に階言葉ならともかく、お金を稼ぐ日もあるパチンコで大きな勘違いに走ってしまったようです。夫婦の目指すものが違い過ぎるようです。
※4 言っているうちが花ということがありますが、ここは黙っていてはいけません。良いこと悪いことをはっきり言うべきです。※5 自分の想像できる範囲が、すべてだと思うのは危険。世の中にはいろいろな人がいます。「想定外」のことは、普通に起きると思ってください。
※6 理想と現実のバランスを取りながら、妻と接しなくてはなりません。妻の、これまでの人生が夫とはずいぶんと、かけ離れているのですから。



【チェックポイント】
一生苦労するかもしれませんが、自分がこの人と決めたなら、全うしてみてください。ただ、本当に被害が及びそうな時には、心を鬼にして別れを決意するしかないでしょう。



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