- 吉野 充巨
- オフィスマイエフ・ピー 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
人生の中で最大の買い物不動産に関して貯蓄額と負債の家計に占める状況を、平成23年の総務省統計局家計調査から紹介します。
今回は全て2人以上の世帯の内、勤労世帯に関するデータを使用しています。
勤労世帯の持ち家率は平成23年では70%を超えています。持ち家率が最高であったのは平成20年で平成21年に急落した後、少しずつ低下しています。
住宅ローンを返済している世帯は、平成23年は35.9%前年に比べ1.0ポイント低下しています。住宅ローンを返済している世帯の割合のピークは前年平成22年で36.9%です。一昨年の住宅ローン金利の低下、フラット35の優遇金利等の住宅取得優遇策等の影響で住宅を取得された方が多かったのではないでしょうか。
住宅ローンを組んで住宅を取得された場合、重要な事は返済は長期間続くと云うことです。その点で可処分所得に対する住宅ローンの返済額の割合が、平成20年から年々上昇し平成23年には約20.77%まで高まっています。
夫々の家庭で家計のあり方は様々ですが、私はお客様にローンを組む際には返済負担率が20%迄で抑えるようお勧めしています。理由は家計にある程度の余裕が無ければ、教育費の増大や何らかの事故(例えば失業、疾病など)に耐えられるリスク管理の観点からお薦めしています。
図で解るように可処分所得は平成13年の月々538.700円から年々減少し、平成23年では479,275円になっています。従いまして返済額も99,547円になりました。
購入する物件価格を下げる、ローンの返済期間を長くする、頭金を増やす(肉親からの支援・貯蓄期間を延ばす)などの工夫が必要になります。
勤労世帯の住宅の所有関係別の貯蓄・負債現在高は下記に為ります。
持家を所有する勤労世帯全体の貯蓄は1,406万円で負債は877万円ですが、その中で住宅ローンを返済している世帯は、著徳額875万円で、負債額は1,525万円でネットの貯蓄額はマイナスです。
一方、借家住まいの世帯では貯蓄額は少ないものの負債額も少ないため、ネットの貯蓄額は大きくなります。
年間収入を見ると給与住宅世帯が最も大きく、次は住宅ローン返済世帯です。
持家世帯の住宅建築時期別の貯蓄・負債現在高を見ると、住宅ローンを組んでから23年以上経つ、平成元年以前の世帯の純貯蓄額は1,345万円、10年前にローンを組んだ平成2年から平成13年に住宅ローンを組んだ世帯は637万円となっています。
添付されているデータによれば、平成元年以前の世帯主の年齢は54.3歳で、平成19年以降に住宅の建築した層の年齢は40.7歳です。住宅ローンを組んでから時を経るに従い貯蓄・負債の変化が解ります。
住宅・土地の取得計画のある・なしで貯蓄額に差異があります。それが解るのが下図です。
3年以内に計画のある世帯の貯蓄額が最も多く、計画の無い世帯の貯蓄額が最も少なくなっています。ただし、純貯蓄額では、計画の無い持家世帯よりも多くなります。
これらの数値を確認して、ご自分の家計と比較の上、物件の取得や建築時期等をご検討下さい。
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文責
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R)
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
吉 野 充 巨
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
http://profile.ne.jp/w/c-64005/
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/12298/
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html
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